シェラザードのような怪異

訳ありマンションの、訳ありな702号室に住んでいる、訳ありの青年・タカヒロは、隣人からベランダごしに怪談を聞くのが日課。
黒く焼け爛れた手(?)や管状の口(?たまに目がついている)をちら見せする隣人(?)は、タカヒロを"トモダチ"と呼び、良好なご近所付き合い(?)が続いている。
たとえ、怪異が増殖しても、日常生活にはみ出して来ても、今までに居なくなった23人よりは全然、ましな方らしい。
怖いのに、リアルな描写と不思議な空気感がとても魅力的。