正義の在り処と時間の移り変わり (企画から来ました)

着眼点が面白いなと感じました。この物語はいわゆる勇者や転生者に敵対する悪役の国の数百年後の物語です。

だからこそ、舞台となっている帝国には悪い歴史があります。マイナスな点ですね。しかし、国家である以上そこには平穏な民の暮らしがある。国家という民の繋がりがある。

そういう国民の立場からでは実感できない繋がりのために主人公はこれから皇帝になるのではないかと私は思いました。

私達は日本という国に生きています。その中でほんのちょっと日本って凄いんだぜなんて思う点があると思います。逆に悪い点も見えてきます。

そういう認識ができるのも国があるからこそ。どれほど政治が腐っているように見えても国家を形成しているからこそです。

そういう意味でこの帝国はわかりやすく、腐っています。国家が形成されているからこそのちょっとした自慢もできないかもしれない。

それでも、皇帝のもとに兵士が集まって歌を歌う。皇帝を尊敬する。民の心は腐っていない訳です。

だから、この先どうなるのかが楽しみです。まあ、民の心という国家の根は腐っていないのですから主人公は悩みながらも頑張れると思います。

貴方は、天皇や日本という国や文化、総理大臣でもそういうものを尊敬できていますか?国民としての心は腐っていませんか?貴方の心は国を想えていますか?

そんなことを考えてしまうくらい良い作品だと思います。まあ、序盤も序盤なのでこの感想に書いたことがポイントになるかはわかりませんが。