【台湾有事】中華人民共和国軍が澎湖島に上陸

武藤勇城

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中華人民共和国と中華民国(台湾)が軍事衝突

 本日未明、中華人民共和国 (以下『中共』と表記) と中華民国 (以下『台湾』と表記) が互いに領有権を主張する台湾島の西側、澎湖島周辺で軍事衝突しました。


 午前四時ごろ、台湾の海巡署 (日本の海上保安庁に相当する組織) に、「中共の大型船に追尾されている」との通報がありました。台湾の巡防艦一隻が現場に急行すると、中共海警局の七十六ミリ砲を搭載したフリゲート艦を発見。お互いに現場海域からの退去を呼びかけました。


 午前五時半ごろ、中共海警局の艦船が放水により、台湾巡防艦の強制排除を開始。それから約二十分間、双方、激しく水を掛け合う攻防が続きましたが、台湾側は沈没の可能性があるとして撤退。中共海警局のフリゲート艦が澎湖島の沿岸、約五十メートルの地点まで急接近しました。


 午前六時半ごろ、海警局の船内から、海水パンツ一枚の姿で乗員たちが海中へ飛び込み、澎湖島への上陸作戦を開始。台湾側はこれに対し、知らせを受けた島の住民の半数にあたる約五万人が沿岸に集結。石やウニを投げ付けるなどして抵抗。中共側はたまらず船へと引き上げました。


 午前七時半ごろ、澎湖島観光局のアヒルの足漕ぎボート三十艘余に乗り込んだ住民ら約百名が、中共側へ反撃を開始。中共海警局が容赦なく放水を浴びせると、僅か十分ほどでアヒルのボートの半数が転覆。台湾側は全員、澎湖島へと退避しました。


 午前八時ごろ、海警局乗員が水鉄砲を装備して再上陸作戦を開始。海岸沿いでワーワー歓声を上げながら水を掛け合いました。もはや風物詩となった真夏の澎湖島攻防戦。双方ともに今回の事件による死者はなく、猛暑の中、楽しいひと時を過ごしたという事です。


 台湾側の報道によりますと、中共と直接対峙した住民の一人で、観光局に勤務する四十代の男性は、「来年までにアヒルのボートではなく、プーさんのボートを用意してやる」と力強く語ったそうです。

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