最終話 孤独な大蛇

大蛇は孤独でした。


少年と出会ったことで、それは変わりました。


しかし、大蛇は罪を犯しました。


罪を償った大蛇は、もう動くことはありません。


その真っ白な体は、山に還り、その心は、少年と遊んでいた、楽しかった時間に囚われたまま。


そこに一つの足音が聞こえました。


少年が来たのです。


もうすっかり一人前の男になった少年は花束を持っていました。


少年は昔、大蛇とよく遊んだ場所に行きました。


そこには大きなお墓がありました。


少年はそのお墓に花束を供え、小さく微笑みながら言いました。


「遊びに来たよ」


大蛇はもう、孤独ではありません。

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孤独な大蛇 くまパン @kumatopannda

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