第91話 迷宮探偵4946 ~剣と魔法のファンタジーRPGで、なんとしても探索者として成功したい黒髪和風エルフの巨乳剣士(天然)は、この世界にたった一人の『迷宮探偵』~を読んでメタ発言しちゃいました。

自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。


同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。


それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。


褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。




よろしくお願いいたします。



●今回の読書作品


【作者】   猫とトランジスタ 様

【作品名】  迷宮探偵4946 ~剣と魔法のファンタジーRPGで、なんとしても探索者とし        て成功したい黒髪和風エルフの巨乳剣士(天然)は、この世界にたった一人の『迷宮探偵』に依頼して最難関の迷宮で一発逆転狙います!~ 

       (カクヨム・小説家になろう)

      


●今回の読書会参加者


加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。


エリマキトカゲのエリマキッチ:古き良き物を愛するエリマキトカゲ。解説役。


毛ガニの毛ガニッチ:クール便で友美さんの家にやって来た、純真無垢な幼い毛ガニ。卵を持つ、針に糸を通せる等のハサミ芸が得意。


ニワトリのニワッチ:カラスに恋した口の悪いニワトリ。



(隣のおばさんに遊園地の無料チケットもらっちゃった♪早速、明後日の土曜日美和ちゃん誘って行こっと♪)


私は帰宅時、駅で偶然お会いした、隣に住むおばさんから埼玉にある某有名動物公園の無料チケットを頂き、スキル【ルンルンスキップ友美さん】を自動発動して浮かれながら帰宅しました。


ガチャ。


「あれ?エリマキッチ?!早くない?読書会は夜だよ?」


「ども。ども。友美ちゃん。すまんすまん。時間間違えてしまい早めに来てしまった。そこんとこよろしく……じゃなかった、シクヨロ!」


「………」

(てかどうしたの?そのしゃべり方?)


「今日の夜の読書会は、猫のアイコンが印象的な猫とトランジスタ様の作品だから、僕も作者様風に口調を変えてみたんだがどうかな?因みにアイコンで描かれている猫さんはクルトンと言う名前らしい」


「………あ、うん。そうなんだ……いいと思うよ……」


「サンクス友美ちゃん!」


「………」


「それより友美ちゃん。なんか良い事でもあったのかい?」


「あ、うん!!動物公園の無料チケットもらっちゃた!」


「どれどれ?………うん?友美ちゃん。この動物公園は先日トリインフルエンザが発生したとかで、臨時休園になったぞ」


「え?そうなの?」


「ああ。作者さんのブログにも書いてあったぞ。残念だったな。場所を変更してお台場にでも行ったらどうだい?今日はニワッチさんも参加するんだろ?一応僕の方からも友美ちゃんが浮かれていたと話しておこう」


「………」

(ほんとやめてよね……ニワッチ怒り出すとめんどくさいから)



そして、その後私は夕食のカレー、エリマキッチは解凍した冷凍コオロギに舌鼓を打ち、入浴後集まったメンバーと共に読書会が始まりました。


「友美ちゃん。まずはこの作品のあらすじから……」


「友美!さっきエリマキのトカゲさんから聞いたんだけど、浮かれていたらしいわね?私に逆恨みするんじゃないわよ!」


「痛っ!!」


ニワトリのニワッチはエリマキッチの解説を遮り、くちばしで太ももをツンツンと攻撃して来ました。


「友美ちゃん見て見て!カニカニ!」


毛ガニの毛ガニッチは、テーブルの上においてあったカレーを、器用にハサミでスプーンですくい持ち上げています……。


(毛ガニッチ……。本当にあなたのハサミ芸とどまる所を知らないね………)


「と、とりあえず始めよっ!ね?」


私は毛ガニッチをたしなめ、ニワッチをなだめて仕切り直しをしました。


「じゃあ。改めてあらすじからだな。この作品はドラゴンファンタジスタ2と言う架空のゲーム内の世界の中に存在する、4946探偵事務所を舞台にして、そこから始まる迷宮探索や戦い、人間模様を描いた、コメディ寄りの異世界ファンタジーだ」


「そうね。面白いのは全員がゲームの中の住人であると言う事を理解している。変わった世界観よね。私たちの作品みたいな、ふざけたご都合主義とは違い、設定はキッチリと考えられている斬新な作品ね」


「あの……メタ発言は……」


「今ニワトリさんと友美ちゃんのツッコミにもあったが、この作品にはメタ発言によるツッコミ的な要素やパロディの様なネタが随所に散りばめられている、クスッとしてしまう作品なんだ」


まだ怒りが収まらない様子のニワッチを余所に、エリマキッチはたたんでいた襟巻を全開にして更に解説を始めました。


「そしてこの作品はとてもテンポが良く、一番の魅力はキャラ立てがしっかりとした登場人物達が織りなす掛け合いの部分だと思う。主人公であり、ヒロイン的立ち位置でもあるエルフのアイシアさんの成長物語でもあると僕は思った!」


「うん!ラストはほんと良かったよね!」


「そうね。友美と意見が一致するのはシャクにさわるけど、読後感がとてもいい作品だわ」


「友美ちゃん!シクヨロさんの北京ダックとか言うの食べたいわ!カニカニ!」


「………」

(毛ガニッチ……ちょっと……本当に余計な事言うの止めてね。これ以上ニワッチの怒りに油を注がないでね。あと、あなたはアサリとハマグリにしてね)


「そして、作者さんはオールドゲーマーでもあり、元ゲーム雑誌の編集の仕事をされていたんだ。ちなみに僕はファミマガ派だったぞ」


「………」

(エリマキッチ……ファミマガって……。あなたそんな昔から生きてないでしょ?)


「そして今回の作品の舞台でもあるRPGゲームだが、今回少し僕がプレイしたことある古いRPGの紹介をさせてもらっていいかな?」


「え?あ、うん。いいよ」

(また、古い物を語らせたら長くなりそうだな……)


気付くと、ニワッチと毛ガニッチも私の両隣に陣取り、テーブルの上のエリマキッチの話を興味深く聞く体制を整えています。


「実は僕はファミコンの前からPC-8801やMSXでハイドライドをプレイしていたんだ」


(え?40年くらい前じゃない?)


「あとはドラゴンスレイヤー、ザナドゥ、ウィザードリーシリーズなんかもプレイしていた。ちなみに多くのゲームがファミコンにも移植され、ハイドライドはスペシャルと言う名称が付随された」


「そ、そうなんだ……」


「そして、RPGと言えばドラクエやFFが有名だが、特にドラクエ3は名作だと思う。勇者以外の全員を遊び人にしてレベル20まで育てて石がなくても賢者にした記憶があるな。そしてもちろんそれ以外にも古き良きRPGやアクション要素を加えたARPGは沢山あるんだ」


「うん。え?まさか?!」


「ワルキューレの冒険、マドゥーラの翼、女神転生シリーズ、ウルティマ、桃太郎伝説、前述したザナドゥはファミコンに移植されファザナドゥに、イース、ディープダンジョン、ファミコンジャンプ、忍者らホイ!、シャドウブレイン、ファイヤーエンブレム、ゼルダの伝説、エスパードリーム。ウルトラマン倶楽部、ミネルバトンサーガ、スゥイートホーム、メタルマックス、けっきょく南極大冒険、ボコスカウォーズ、スーパーモンキー大冒険、ヘラクレスの栄光、マッピー、草むしり、銀河の三人、貝獣物語、ラサール石井のチャイルズクエスト、影浪伝説、じゅうべえクエスト、ロマンシア、インドラの翼、覇邪の封印、ブラックオニキス、ポートピア連続殺人事件………」


(なんか変なのと、RPGじゃないの混ざってない?)


「ちょ!ちょっと!エリマキッチ!」


「すまんすまん。懐かしくなってつい長くなってしまった」


「あ、うん。大丈夫」


「作品についてに戻るが、ニワトリさんはどうだったかい?」


「そうね。さっきもエリマキのトカゲさんから解説あったけど、タイトルや作中のパロディネタが好きだわ。見つけるとクスッとしてしまうわ。後はすんなり目に浮かぶ情景描写がうまいと思ったわ。それにアドベンチャーゲームブック方式の回はとても面白かったわ!」


「え?何ニワッチ?アドベンチャーゲームブックって?」


「はい?友美あなたそんな事も知らないの?」


「痛っ!」


ニワッチはまたしてもいきなり飛び跳ね、おでこを口ばしでツンツンと攻撃してきました。


「アドベンチャーゲームブックと言うのは、作中にいくつか選択肢があり、その選択したページ数に進み、更にまた選択肢があり、そのページに飛ぶのよ。詳しくは25話を読みなさい!」


「そうなんだ。ゲームブックは昔爆発的に流行したんだ。自作のゲームブックを作ったり、本をボロボロにしながら読んだ記憶がよみがえるよ。無知な友美ちゃんの為に、ここは僕が以下の様に例を記載した。こんな感じの小説本だ」


友美はダンジョンの入り口で四つの宝箱を見つけた。どれを選ぶ?


ウーパールーパーの紋章が描いてある宝箱→5ページへ進め。

矢ガモの紋章が描いてある宝箱→6ページへ進め。

なめ猫の紋章が描いてある宝箱→7ページへ進め。

ウォークマンを聞く猿のCMが描いてある宝箱→8ページへ進め。


「………」

(紋章が古すぎて全然わからないよ……)


「と、まあこんな感じで読み進めて行く小説の事だな」


「う、うん。なんとなくわかったよ……」


「それでは最後に、この作品を総括しよう。とにかくこの作品はテンポがとても爽快な楽しい作品だ。そして様々な小ネタやパロディ、掛け合いの楽しさが詰まった作品だ。しかもしっかりとした文章力で展開されている作品でハチャメチャ感もあるが、文章がしっかりと組み立てられている為、ストレスなく安心して読める作品なんだ。同じコメディ要素がある僕らの作品とは違い、沢山の人に評価もされている作品だからぜひ読んで欲しい。シクヨロさんの過去や結末の暖かさは必見だぞ!」


「うん!私も楽しかった!」


「北京ダック食べたいわ!!カニカニ!」


(ちょ!!毛ガニッチ!また!)


「毛ガニさん?何それ?私料理の事はわからないから、なんとなく読み進めたんだけど」


「あ、うん!それは人間が食べる、料理の特別な名前だよ!えっと……たしか野菜料理だったかな?」


「あらそうなの?もし鶏料理だったら許さないわよ!!」


「………」


私はなんとかその場をやり過ごし、その後も冷や冷やしながら朝まで皆とこの作品を読んでいました。



作者 猫とトランジスタ 様

今回はありがとうございました。


今回の作品はこちらから

https://ncode.syosetu.com/n4083gs/ 小説家になろう


https://kakuyomu.jp/works/16816410413906074342 カクヨム


作者様のウェブサイト

あつまれ動物の森が好きな方はぜひ訪問してみて下さい。

http://www.neccomamma.com/


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