第70話 シュウシンとStand by youを読んで名前を呼びかけちゃいました。
このレビュー作品は自作品のキャラ愛から来る自己満足な作品です。
自分の書いた作品が終わってキャラ達が埋もれてしまうのは寂しい・・そんな想いからなんとかならないか考えて生まれました。
同時に他作品をしっかり読む事で、自己の今後の作品の向上にも繋がるとも思います。
それに埋もれている作品達に対してのPRにもなるのではないかと考えて、それぞれ目指す物があると思いますが、投稿している作者の方々に共感と敬意を表して・・・。
褒める作品、おこがましいですが改善点を指摘する作品あるとは思いますが、ただの馴れ合い読み合いレビューではなく、良い所も悪い所も含め素直な感想でお互いの向上になれたらいいなと思います。
よろしくお願いいたします。
●今回の読書作品
【作者】 UNKNOWN 様
【作品名】 シュウシンとStand by youの2作品(カクヨム)
●今回の読書会参加者
加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。
カマキリのカマッチ:国語力のあるカマキリ。本編では海を見た後、静かに息をひきとった。解説役。
マングースのイタッチ:強制的にヘビとの戦いを強いられて、足を噛まれた為トラウマを持つマングース。
ガチャ。
『カマッチー。夜食に食べたいって言ってたミミズもって来たよ・・・って・・・あれ?カマッチ?どうしたの?』
カマッチはこの読書会が始まる前、夜食が食べたいとの事で私は釣具屋さんで釣りエサ用のミミズを購入。カマッチに渡そうと部屋に入りましたがカマッチは返事なく、真剣に今回の作品を読みながら集中しています。
『あ、友美ちゃんか。すまない・・ちょっとこの作品を隅々まで理解しようと集中していたんだ』
『そ、そうなんだ・・・それで理解出来たの?』
『ああ。大体はな。一つ二つわからない事があったがそれはいいだろう』
『私の頭の中にヘビとの喧嘩の嫌な思い出が走馬灯の様に・・・・』
『ど、どうしたの?イタッチは?』
マングースのイタッチはビクビクしている様子でした。
『ねえカマッチ。今イタッチが言ってたソウマトウって何?』
その言葉を聞いたカマッチは、両手を上げカマで威嚇のポーズ。
(だから、毎回毎回怖いんですけどそのポーズ・・・)
『なんだ君は?そんな事も知らないのか?とりあえず、それを話しする前にこの作品だが、文字数は少ないが、ジャンルを分類するのはとても難しい作品だ。一応現代ファンタジーとなっているが、そこまでファンタジー的な世界観ではないと感じた。学園恋愛、サスペンス、ホラー的要素もあり、ある意味読者向けの推理小説の様な作品だな』
『私もそう思ったわ。主人公の・・・ネタバレになるから仮に○○さんとしておこうかしら。一応あらすじは○○さんの幾度となく見る夢や随所でフラッシュバックする走馬灯の様な記憶の物語ね。思わず私もヘビさんに足を噛まれた事を思い出したわ』
『そうなんだ・・・。なんか複雑な話なの?』
『複雑と言うか・・・一応このシュウシンと言う作品は、文字数約1万文字の短編に近い作品なんだが、もうひとつ外伝的なStand by youと言う作品がある。理解が出来れば問題ないが、伏線の謎解き要素が多い作品だな。ちょっとぼかし過ぎてわからない所もあったが、それもこの二つの作品の大きな特徴だ』
『わかった!私もとりあえず読んで見るね!』
40分後。
『たしかにカマッチやイタッチの言う通りかも。何度か読み返してやっと理解出来た部分もあったよ!』
『そうか。それに物語としては衝撃的なシーンもあり、シュウシンの方はメリーバッドエンド的な感じだが、Stand by youの方は・・・・おっと、つい・・この作品を語ろうとするとどうしてもネタバレにつながってしまうな。良い意味で困った作品だな!!カマカマ!シャー!』
(だから余計に怖いからシャーは止めない?)
私は頭脳明晰スキル【友美が恋に落ちたので証明してみた】をなし崩し的に発動。
『私、この作品読んで初めて走馬灯って言葉が理解出来たよ!要は走馬灯って言うのはこの作品全体を比喩表現した物だったんだね!』
『確かに主人公の○○もその様に考察していたな。そしてもう一つの作品Stand by youは別視点で書かれたヒロインを中心とした物語なんだが、これはこれでまた違った切なさがあったな』
『うん。そうだよね。でも私一つだけわからない箇所があったんだ。Stand by youの最後匂いがひどい場所ってどこなんだろう?』
『・・・それは僕もはっきりとした答えがわからなかった。しかし再度読み返して見ると・・これもあくまで僕の推察でネタバレになってしまうから、後日作者さんにコメントして聞いた方がいいと思うぞ。僕はループ的な事だと思うが、読者によって解釈は様々じゃないかと思う。様々に張り巡らされた伏線や不思議な時間軸。そう言った事がこの作品の魅力だし味が深いと思うぞ』
イタッチもこの作品を何度も読み返している様です。
『そうですね・・・。私もこの作品自体はうまくまとまっていて、とても楽しいのだけれどもどうしても気になる点があって・・・』
『マングースさん。それは僕の口から言おう。それはこの作品が深いゆえに目立ってしまう、本来漢字表記である所がひらがなになっている表記だ。僕は最初そう言う手法なのかなと思ったが、直後に同じ言葉が出てきていたりするから違うようだ。例えば第一章の冒頭の・・【こうえんでねてしまっていたらしい】・・・と言う表記、あとは・・これは違うのかも知れないが第四章の・・【じさつ】・・と言う表記、誤字に関しては気にならないのだが、一つだけ・・・・同じく第四章の・・リポーターの【異常です】の表記。この三つは物語の最初と最後それぞれクライマックスシーンだから、もし意図的な物ではないのなら修正して頂きたい。それは僕を久々にうならせた、完成度の高い物語だから・・・そして、これは僕の一読者としての要望だが、第一章の冒頭、連続して語り手が心情や状況を描写しているシーンがあるが、少し改行を入れれば更に深い味わいになると思う。とくにラムネの伏線に関しての冒頭の描写、ここは極論、一行づつでもいいのではないかなと。出過ぎた事を言ってしまい本当に申し訳ないが、この作品を愛し、沢山の人に読んで欲しいと切なる願いが故の事なので勘弁してほしい。以下は一例だ』
『以下は冒頭の原文だ』
『カン!カン!』
そんな音で僕は目を覚ました。隣には半分くらいまで飲んだラムネ、どうやらこの人気のない寂れたこうえんでねてしまっていたらしい、道をはさんだ向こう側では足場を解体していてその音で目覚めたのだろう。しかしなぜ僕がこんなところで寝ていたのか全く覚えがなかった。唯一覚えているのはこの公園はよく遊んでいた公園で、向かいにはおばあちゃんがやっていた古い駄菓子屋があった。しかし、そこのおばあちゃんは先日亡くなってしまいその店を継ぐ人がいなかったため、親戚が土地を売ってしまったらしい。とてもやさしくて心地のいい声のおばあちゃんだった。
『これを・・・・以下の様ならどうか?ラムネは非常に重要なワードだから、あえて不自然に空けておく。そして駄菓子屋と言うのも重要なワードだから独立させる、あった。は・・あった事だ、もしくは存在した事だ。に修正、そして最後はのに・・・で含みを持たせる』
『↓↓』
(え?カマッチ?それなんて言ったの?)
『カン!カン!』
そんな音で僕は目を覚ました。
隣には半分くらいまで飲んだラムネが置いてある。
どうやらこの人気のない寂れた公園で寝てしまっていたらしい。
道をはさんだ向こう側では足場を解体していてその音で目覚めたのだろう。
しかしなぜ僕がこんなところで寝ていたのか全く覚えがなかった。
唯一覚えているのはこの公園はよく遊んでいた公園で、向かいにはおばあちゃんがやっていた古い駄菓子屋がある事だけだ。
しかし、そこのおばあちゃんは先日亡くなってしまいその店を継ぐ人がいなかったため、親戚が土地を売ってしまったらしい。
とてもやさしくて心地のいい声のおばあちゃんだったのに・・・。
『どうかな?ネット小説の特性上、読み易さは視覚効果で判断する読み専の方もカクヨムは多いから、こういうのも一つの案だと思う。冒頭だけ改行を多くして、一見ほんわかしてる様な雰囲気を見せてから、その後シーンに応じて、あえて連続して文章を繋げるのも良いと思うぞ。そう言う意味では後半はとても読み易かったと思う』
(カマッチ・・・てか、あなたのセリフも連続した文になっていると思うけど・・・)
『カマキリさん。代弁してくれてありがとう。私もこの作品、とても素敵な文芸的な作品だと思うわ。だから別作品もぜひ読みたいわ。練りに練り込まれた作品を作者さんに期待したいわ』
『そうだな。僕はこの作品忘れる事はないだろう!しっかりと記憶に植え付けさせてもらった!』
『うん!私も頑張らなくちゃって思えたよ!』
『一応この場を借りて友美ちゃんにお礼を言いたい。作者さんの後書きを読んで、感銘を受けたものだからな』
『そうね。私もお礼が言いたいわ。普段は言えないから・・・』
カマッチは突然イタッチの頭の上に飛び乗って来て、イタッチと併せた四つの瞳で私を見ています。
『え?どうしたの?急に?』
『ネーミングセンスはともかく、ただのカマキリと言う存在から新たな命を吹き込んでくれたカマッチと言う名前をくれてありがとう』
『私もネーミングセンスはどうかと思うけど、名前の概念なんかなかった私にイタッチって名前つけてくれてありがとね。友美ちゃん』
『ちょ!ちょっと・・・二人とも!急に困るよ・・・泣いちゃうから止めて・・・』
(私が、○○ッチって付けるのは何度も言ってるけど、面倒くさいだけなんだけどな・・・)
『まあ、とにかくそう言う事だ』
『そうね。とにかくこの作品の読書会に参加させてくれてありがとね。友美ちゃん』
『うん!嬉しいよ!二人共!私の方こそありがとね!』
『それとこの作品は必ず二つセットで読まないと駄目だからな!伏線回収や更なる解釈が生まれるからな!!それだけは言わせて欲しい!』
その後カマッチはミミズ、イタッチは煮物の鶏肉だけをモシャモシャまずそうに、そして私はラムネを飲みながらこの作品について色々語り明かしていました。
作者 UNKNOWN 様
今回はご了承有難うございました。
今回の作品へはこちらからどうぞ!
https://kakuyomu.jp/works/16817330647693145393 シュウシン
https://kakuyomu.jp/works/16817330648710445351 Stand by you
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