第69話 【総集編】私は薔薇だけどあなたは百合だよねを読んで動物大集合しちゃいました。後編

この総集編は、前回の総集編以降の作品を扱った感想レビュー物語です。


この作品で、感想レビュー物語を書いた全ての作品、本当に楽しく読ませて頂きました。


各作品のレベルの高さに世界が広いと言う事を痛感しています。


先日カクヨムで、ある作家さんのノンフィクションエッセイを読みました。


それは衝撃的な内容でした。


ある芥川賞作家が、ひょんな事からエッセイの作者さんを誹謗中傷するDMを送り、その作家さんは自殺寸前にまで追い込まれたと言う体験でした。私にはどう考えても嘘の内容とは思えませんでした。


そこで私が感じたのは、小さな声はネット小説界でもこんなにも届かないのかと言う事です。


そんな作家様達の小さな声や願い、大きな意見や願望が、少しでも通って欲しいと思い最近ではこの作品の中でも誹謗中傷コメントに、極力柔らかく言及する描写を行っています。

でも、理不尽をとことん追い詰める勇気には私にはありません。世の中色々な方がいて、色々な作家さんがいるとも思っています。そんなもんじゃないでしょうか?


話は逸れてしまいましたが、ちょっとおふざけが過ぎるこの作品に快くご了承頂いた作家様、ありがとうございました。


今回はそんな皆様の作風を振り返って、友美さんが本編を書いて動物達に感想を求め酷評されると設定で、自作品を動物達が酷評する感想レビュー物語です。


一応実際に頂いたありがたいご指摘も含まれます。


それは今まで色々な方々の作品を読んで、勉強になった事を取りまとめている意味もあります。


現在も読んでいる作品あり、まだ続けて行こうとは思いますが一度自分自身整理してみました。


もしよろしければ覗いて見て下さい。



●今回の読書作品


【作者】   pusuga 様

【作品名】  私は薔薇だけどあなたは百合だよね

(小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ)

      


●今回の読書会参加者


加納友美:動物と話せる高校生。オールジャンルOK なりきりスキル発動によりどんな作品も対応可能。

この作品の作者と言う設定。



前回の続きです。



『じゃあそろそろ、いいかしら?』


『あ、うん。いいよ、カメッチ・・・・・』

酷評の嵐に私の心は既に放心状態・・・。


『それじゃあ、シマリスさん達。どうかしら?友美ちゃんの駄作に関して、貴方たちの好きな作品と比較して何かあるかしら?』


シマリスのクパちゃん、クリス、サブちゃんはリビングのソファーで甘栗を両手に持ちながら仲良く並んでいます。


『友美ちゃんの作品ははっきり言って駄作。べ、別に遊馬友仁様の作品みたいに要所要所でしっかりと王道で、新感覚なんて備わってなんかないんだからね!』

『そうよ友美ちゃんの作品は一見優しい世界観を意識している様なんだけど、同じ優しい世界観が見出せる、あしたてレナ様の作品の様に情景描写がしっかりしてないから、ダラダラと風景の垂れ流しね』

『そうだな。あとは久芳流様の作品の様に重厚で、かつ人間ドラマを濃密に描いた技量は友美ちゃんにはないだろうからな』


(あなた達・・・・真性のツンデレでしょ?普通に酷評しないでキャラに徹してくれないかな?)


『それじゃあ次はそこでウトウトしている三毛猫さん。コメントいいかしら?』


『・・・・あー。友美の作品ね。ごめんね。なんか退屈すぎてウトウトしちゃったニャ』


『・・・・・・』


『友美。あなたまさか蜂鳥タイト様の様に微笑ましい場面をわざと挿入してるんじゃないニャいのかニャ?』


『え?あ、うん。美和ちゃんと彼の部屋での筆談での会話、微笑ましくない?』


『全く微笑ましくニャいわね。少し、蜂鳥タイト様に会話のやりとりの描写に関して、注意している事を教わった方が良くニャいかしら?私眠いからニェるわね』


『・・・・・・』


丸くなりガチ寝をし始めるミケッチ・・・。


『まあ当然の結果だと思うわよ。それじゃあ次は脳天気なムササビ娘はどうかしら?』


『友美ちゃんの作品はD.G.SKY様の様な巧みな表現力はないと思うわ!・・・そうだ!友美ちゃん。今私が言った、D.G.SKY様の様な巧みな表現力って10回言って!アハハのハ!』


『え?・・・うん。まあいいけど(え?こんな長い文で10回クイズ?)・・・・D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力D.G.SKY様の様な巧みな表現力・・・・はい。言ったよ』


『は、友美ちゃんの作品にはないわね。アハハのハハハ!』


『・・・・・え?終わり?ただ言わせただけ?』

『・・・・・・』



『相変わらず友美は10回クイズ弱いわね。時間ないから次行くわよ。・・・・ってその前に、ようやく到着したみたいだわ』


ガタン。

外から聞こえるトラックの停車の音。


(え?トラックっぽい?・・・・あ!!馬運車!まさか・・・)


『こんばんわ友美ちゃん。お?今日は僕の為に広い部屋を用意してくれたんだな!・・・今回総集編と言う事で、via様の作品と友美ちゃんの作品をに関して語るのは僕しかいないだろ?だからわざわざ北海道からこの四国にやって来たよ』


『あ、うんわざわざありがとね。シューティングスタ』


サラブレッドのシューティングスタの馬体がリビングに入ると、シマリス三つ子、ムサッチ、イタッチはすぐさま背中に登っていきました。


そして目の前にはシューティングスタ。そしてその背中には、カメッチ、ピッピ、カマッチ、ヘビッチ、サッチャーさん以外の動物達が乗っています。


横を見ると水槽内に電気ッチ、錦ッチがこちらを向いています。


私を中心に囲まれている様な状態に・・・。

ただ一人を除いて・・・。


『早速だけど、馬運車内で読ませてもらったが、via様の作品の様な幻想的な表現も世界観もない。一応成長物語なんだろ?』


『あ、うん』


『そういう成長物語として見た時も、via様の作品の様に過程の描写をしっかりと書く必要がある。色々はしょりすぎだな。友美ちゃんの作品は』


『まあ確かにそれはそうかも知れない。いつになく的確な意見だね。今日のシューティングスタは』


『そうだろ!そうだろ!一応発情期は終わったんでな!ブルルン!!』


『あー。いつも通りだね』

(ブルルンって鼻息鳴らしてる時点で発情期継続中じゃないの?)


『じゃあようやく僕の発言でいいかな?』


『うん。いいよカマッチ。お手柔らかにね』


『僕が比較したいのは香澄翔様の作品とだ。香澄様の自宅の庭は、信じられないくらいの草が生えているそうだ。そして僕が入念に調査した結果、なんと3回も草むしりをしている月があったんだ。そんな過酷な状況の中で執筆されている、香澄様の作品の様に総合的な楽しさが友美ちゃんの作品にはないと思うんだ。わくわく感やエンタメ性も香澄様の作品の足元にも及ばないと思う』


『・・・・・・』

(草むしりのくだりは別に関係なくない?)


『まあ、とにかく僕は友美ちゃんの作品を読んで、失望落胆の心境だ』


『・・・・・・』

『じゃ、じゃあそろそろ、終りにしよっか?みんな眠いよね』


その言葉にカマッチは再びカマを全開に広げて威嚇しています。


『友美ちゃん。君は何を言ってるんだ?まだコメントしていない動物達がいるだろ?』


『あ、うん・・・』

(その残りのメンバーが私にとって精神的ダメージ大なんですけど・・・)

『あ、でもほら電気ッチは寝てるみたいだし!』


『ビリブリ。寝てないわよ友美ちゃん。いい加減な事言わないで頂戴ブリビリ』


(電気ッチ・・・そのビリブリってやめない?しかもブリビリって順番変えてない?)


『ビリブリ。友美ちゃんの作品は、ビリビリ便意ブーストでお馴染みの月城友麻様のビリブリ作品の様に笑いの中にある、疾走感みたいな物が足りないわブリビリ』


(いや、私の作品は便意は出てこないから。それに便意ブーストでお馴染みのって・・・月城様にはもっと人気がある作品あるんだよ?便意ブーストのみみたいに言ったら怒られるよ?)


『そう言えばビリビリこの部屋の離れた隅あたりにビリビリ誰かの電磁波を感じるわビリビリ』


『え?・・・・(やっぱり・・・)』


『ごめんなさい。いいんです。私なんかが皆様の側に寄り添う資格なんかありませんので・・』


『そ、そんな事ないよ!ウサッチ!こっちにおいでよ!』


『いいんです。ごめんなさい。私なんかひだまりのねこ様の作品内で、いきなり100トンハンマーで殴られてぺしゃんこにされて、切り刻まれて、踏みつけられて・・・あげくの果てに耳だけを焼かれて食べられたけど、まずいって吐き出されて・・・』


『・・・・・・』

(ちょっと・・なんか内容違くない?作品より酷くなってるよ?)


『ごめんなさい。とにかく友美さんの作品は、ひだまりのねこ様の作品の様に煌びやかな内容も、憧れる要素もなにもありません。ヒロインの美和さんもビジュアルイメージが全く湧きません。それはひだまりのねこ様みたいに、そういう所をしっかりと描写してないからではないでしょうか?ごめんなさい。評論家みたいな意見で・・・』


(ほんと、ある意味ウサッチのコメントが一番グサッと来るよ)


『えっと・・あとコメントしてないのは・・・』


『とぼけるんじゃないわよ!友美!私達を置いて他に誰がいるって言うのよ!!』


『ご、ごめんねカメッチ。ちょっとダメージあり過ぎて本当に忘れちゃった・・・』


『じゃあ私が先にいいかしら?ハリモグラさん?』


『いいわよ』


『とにかく友美の作品は、誰かの作品と比較するって言う価値すらもないわ。全然ゾクゾクしない。絶頂すらも味わえないわね』


(いや、絶頂はまずくない?)


『私は、アンデット様とLeeArgent様のお二人の作品とっても大好きなの。それは何故だかわかる?』


『え?気に入ったからとか、面白かったとかじゃないの?』


『もちろんそれもあるけど、物語としての総合力ね。世の中には沢山作品があって色々な個性があるわ。もちろんみんながコメントしてくれた様に、特化している部分はあると思うの。この二つの作品は全ての要素が万遍なく秀でているって個人的に感じたわ。友美の作品とはそこが違うと思うの。アンデット様の作品の様な、練り込まれた設定と肉厚な重厚さ。それにLeeArgent様の作品の様な、古き良き偉大な作品を彷彿とさせる様な世界観と描写能力。友美の作品にはどちらかの作品を上回るこれって言う要素ある?ないわよね。私が言ってるのはそこなの!中途半端に書くんじゃなくて、しっかりと物語の基礎を学びなさい!』


『あ、うん・・・わかったよカメッチ』


『あ、でも便意ブースト、私も大好きよアハハハ!駄目!思い出しただけでも私イッちゃうわ!』


(カメッチ・・・長い長いコメント台無しだよ?)


『あとは・・・』


『最後は私ね』


それはこの感想レビュー物語の登場キャラの中でも屈指の天才、ハリモグラのサッチャーさんです


『私ね。この作品の読書会に参加して天羽ロウ様の作品読み始めた時、特に何も感じなかったの。でもね、二話、三話、四話・・・って読み進めているうちに、どんどんこの作品にはまっていったの。だって作品の中で作者さんの成長が著しかったのよ。それがすごく感じたの』


『え?そうなの?』


『そうよ。もちろん独り言で指摘もしたけど、この作品の広がる可能性と未知なる成長力は、友美ちゃんの作品、私は百合だけど貴方は薔薇だよね・・だったかしら?』


『いや、私は薔薇だけど貴方は百合だよね・・・だけど』

(逆だとただのホモとレズになっちゃうじゃんか・・・)


『ごめんなさいね。そう言った可能性と成長が貴方の作品内には何一つ感じられないのよ』


『・・・そ。そうだよね・・・』


『でもね。あなたの作品、今までの作品を読んだ事を生かせばもっと良くなると思うわよ。その為の読書会でもあるんでしょ?』


『あ、うん!』


『だから、今まで読んだ作品の全てに感謝の意を表しなさいね。そうすれば良い作品が書けると思うわよ』


『うん!わかった!』

(ありがとね。サッチャーさん・・・)



私は酷評をしてくれた全ての動物達、最後に励ましてくれたサッチャーさん、そして作者様全員に深い感謝の言葉を心の中でつぶやいていました・・・。


(皆さん、ありがとうございました。読書会はこれからも続きます。そして、まだまだどんなジャンルも読みます!!)




ありがとうございました!


読書会はまだまだ続きます。


現在はツイッターから参加して頂いた作品、ノベルアップから直接声を掛けて頂いた作品、ご紹介頂いた作品、カクヨム自主企画参加作品を読んでいます。


順次対応していきます。


もし読ませて頂き、感想レビュー物語書かせていただける作品ありました、DM等で直接、もしくはコメント下さい。

よろしくお願いいたします。

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