設定資料と参考文献

〈キャラクター設定〉

・柑奈(かんな)さん

 竜胆さんの妻。主婦。趣味でポエムを書いている。

 旦那さんには名前で呼ばれている。内気だけどプライドはそれなりに高い。竜胆との結婚は知り合いの知り合いの紹介。周囲に押されるまま気づいたら結婚してた。竜胆さんのこと大好きなのに好きになりきれていない可哀想。

 身長は平均的なくらい。竜胆さんよりは低い。ほっそりしていて、幸薄そう。とびきりの美人ってほどでもないし、胸もそんなにない。30代前半。脳内cvは池田昌子。

 名前の意味はミカンとリンゴ。

 明るさがグラデーションのように見えている程度の視力。視野は結構狭いと思う。網膜色素変性症だと思われるが、作中では明言していない。

 ブラインドメイクの技術がある。

 外に出る時はつばの拾い帽子とサングラス、白杖を持っている。

 夫呼び→通常、あの人呼び→怒ってる時、竜胆さん→話言葉


・竜胆(りんどう)さん

 柑奈さんの夫。小説家。

 臆病。小説ではびしっとカッコいい味も出しているらしいが、本人はおどおどしていることが多い。気を使いすぎて遠回しすぎて伝わらないとか、歪んで届いたりとか。家の中では口が重く、中々うまく話せない。視覚障害のある家族と暮らす為に必要な声かけはできるが、感情面での言葉があまり出てこない。

 柑奈さん大好きすぎるけど伝わらなくて可哀想。

 男性の中では小柄な体格で、眼鏡をかけている。30代後半。

 ペンネームは目木 南天(めぎ なんてん)。メギは目に良いとされる植物。南天は難を転ずる縁起物。


・柊一さん

 しゅういちさん。竜胆の作家仲間で1番仲良い。ペラペラ喋るが空気は読める。

 竜胆より年上で、デビュー時期が近い。書いているジャンルが違うので真っ向から競合する事はない。お互い良きライバルであり、研ぎ合う間柄。



〈現在の目に関する再生医療〉

  iPS細胞を使って視細胞の再生をする技術が存在する。角膜にiPS細胞を入れて治す技術もある。人工角膜も存在しインプラントで見えるようになった症例がイスラエルにある。

 角膜移植は現在でも成功率が90%を超える安定した技術がある。角膜だったら日帰り手術も可能だけれど、網膜の細胞となると手術の難易度も器具の高価さも格段に高くなる。

 2022年の時点で人工網膜が存在するが、解像度が悪い。超絶荒いドットが見えるのみらしい。網膜の細胞が壊死するスピードを落とす薬も開発中でラットの実験では成功している。



〈作品中の目に関する再生医療〉

 網膜壊死のスピードを落とす薬があり、飲み続けている柑奈はまだ明暗を認識できている。

 人工網膜インプラントは昔(現代)は超絶荒い白黒ドットだったが、この時代にはもう少し解像度が上がっている。割と一般的な選択肢にもなっているが、その反面、腕の足りない医師によるインプラント手術も行われており、悪いイメージもついて回っている。医師選びが重要。

 再生医療による眼球と神経丸ごと移植手術もあるが、べらぼうに高い。もしかしたら、両目を抉り出してサイボーグアイにした方が安いんじゃないかってくらい。サイボーグアイ自体は高いけど、技術料はそこまで高くないので、再生医療で移植するより安い計算になる。



〈参考文献〉

・視覚障害者一人で歩く/藤川誠一/あずさ書店

・見えない人こそよくみえる 視覚障害者ガイドヘルプの手引き/速水基視子・速水洋/生活書院

・ブラインドメイク物語:視覚障害者もメイクの力で人生が変わる!/大石華法/メディカ出版

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「エピローグの雨後」(ワードパレット作品) 伊野尾ちもず @chimozu_novel

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