天の岩屋戸で〈仮想議会〉

 青森県庁の業務効率化を図るとして、AI「チャットGPТ」を積極的に取り入れる考えが示された。

 AIをAmano Iwayatoのイニシャルだと勘違いしているわけではないが…。

「AIは磐戸の陰におはします天照らす知とまで言ふ人さへ居る」医師脳いしあたま


 2019年、岩手の新聞で「岩手県議会は会議録作成にAIを活用!」という記事を読んでいたから驚かぬ。

 AIが文字化した会議録を県庁職員がチェックするそうだ。

 が、チェックの形骸化も心配される。

「間違いないだろう」と手抜きをしたがるのが人間の悲しいさがだ。


 もう一つの懸念に、政治家が原稿の漢字を読み間違えた場合などがある。

〈云々〉を「でんでん」とか、

〈背後〉を「せいご」とか、

〈踏襲〉を「ふしゅう」とか、挙げればきりがない。

 そんなとき、AIはどんな議事録を作るのだろう。

 ちょっとした楽しみでもある。


 リスクマネジメントの観点に立てば、〈読み間違え〉をなくすためには原稿を読まなければいい。

 あらかじめ〈質問書〉も〈答弁書〉も作られているだろうから、これをやり取りすればヤジのない上品な議会になるだろう。

 近未来的に発想を飛ばせば、自宅にいながらネットで議論する〈仮想議会〉の時代がくるのかも。

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