メタボ健診は見直しか
特定健診(いわゆるメタボ健診)の開始は2008年だった。
心血管系疾患の「早期予防・早期発見・早期治療」という御題目には誰も異を唱えられない。
が受診率(2018年度)は54%、保健指導実施率は23%と、それぞれ想定(70%以上・45%以上)より低い。
さらにコロナ禍のおり、実施率・受講率の低下が危惧されている。
アメリカの有名な医学雑誌(JAMA Internal Medicine誌オンライン版2020年10月5日号)で、京都大学の福間真悟氏らの「特定保健指導に心血管危険因子の改善効果は見られない」という論文を見つけた。
「特定健康診査を受けた勤労世代の男性では、特定保健指導によって体重は1年後にわずかに減少したが、血圧、HbA1c、LDLコレステロールなどの心血管リスク因子改善は認められなかった」という結果である。
さらに著者らは「特定健康診査の費用が高額(年間約160億円)であることを考慮し、そのシステムを再評価する必要がある」と述べている。
とかく前例踏襲主義で見直しなどせずに継続したがる日本では珍しい研究だ。
健診に携わる医者としては微妙な立場だが…。
「養生は自ら律するものなればメタボ健診も潮時なるらむ」医師脳。
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