マイブックストーリー

 東奥日報のお気に入り紙面は、土曜日の『読むBооksほん』だ。

 新刊の書評や『マイブックストーリー』を参考にネット注文し日曜の夜には読める。

 その『マイブックストーリー』が終了してしまった。

 残念である。

 かつて「全て依頼なので寄稿は受け付けておりません」と断られて以来、ずっと原稿依頼を待ち続けて来たのに…。


 今なら、こんなふうに書くだろう。

―『堤未果のショック・ドクトリン』がおもしろい。

副題『政府のやりたい放題から身を守る方法』からして興味をそそる。

 一読すれば、目から鱗が落ちるに相違ない。

 古代ローマの時代には、時の政権の勝手な振る舞いから国民を守るための公的機関である〈護民官〉が設置されていた。現代の公務員に匹敵する護民官は、時の権力を批判・牽制するために作られた驚くべき官職である。

 温故知新。


 ドイツの牧師マルティン・ニーメラーの言葉。

「ナチ党が共産主義を攻撃したとき、私は少し不安だったが、共産主義者でなかったから何もしなかった。ついでナチ党は社会主義者を攻撃した。私は前よりも不安だったが、社会主義者ではなかったから何もしなかった。ついで学校が、新聞が、ユダヤ人等々が攻撃された。私はずっと不安だったが、まだ何もしなかった。ナチ党はついに教会を攻撃した。私は牧師だったから行動した―しかし、それは遅すぎた」―。

 ニーメラーのてつを踏まぬよう、私たちは何をすべきなのだろう。

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