「課題がなかった」とは

 4月9日、夜来の氷雨に「咲きいそぐ津軽の櫻に牡丹雪」と一句。

 そして県議会議員選挙の投票日でもあり

「雨なれど自民一強を懸念して投票しに行かむ反原発派に」

と詠み、妻と連れ立って投票に出かけた。

 ラジオから流れる歌声だけが響く会場は、人影もまばらで寒々しい。


 明けて10日の東奥日報に

「青森は県議選挙に四割の投票率で何処へ向かふか」と一首。

 棄権の理由は、関心がない、めんどうくさい、投票しても何も変わらない、などさまざまあるだろう。

 が問題は、有権者にそう思わせる県議会や議員の側もにあるのではなかろうか。


 天地人(4月10日)によると、――今任期中に本県議会が提案した政策条例はゼロ。三橋一三議長は「課題がなかった」としたが、県民に寄り添って課題をすくい上げ、打破するとの気概はあったか――とある。

 有権者の半数以上が関心を持たなかった県議会議員選挙を見た今も

「課題がなかった」と胸を張っておられるのだろうか。


 新しく県会議員となられた48名の皆様には

「おめでとうございます」と申し上げたい。

 そして

「県民が目を見張るような政策条例を提案し、新知事と切磋琢磨する気概でお励みください。今度こそ県民は見ていますよ」と諌言を添えて。

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