もしもピアノが弾けたなら~

 「この度の誕生日は後期高齢者への入口にしてある意味好機ぞ」と詠み、ピアノを始めた。

 居間に鎮座しているピアノは、30年以上もまえに娘たちが弾いて以来、家族写真の置き場と化している。

 何度か「もしもピアノが弾けたなら~」と挑戦はしたものの三日坊主に終わってきた。

 それが今回は、夫婦で一緒に始めたこともあり、すでに50日も続いている。


 娘たちがピアノ教室で使った楽譜はあるが、どうもしっくりこない。

 そこで「指を動かして心も脳も活性化!」というキャッチフレーズに魅かれて、シニア向けの教則本を…それも1号と2号までまとめて購入した。

 現在は1号の最後の「聖者の行進」に挑戦中である。


 和音を弾くようになり気になったのが音の濁りというか唸り。

 西部劇に出てくる酒場のピアノのホンキートンク調だ。

 調律を済ませた今は、下手なりに気持ちの良い音を楽しめる。


 坂本龍一氏の訃報に接し、テレビの特別番組で〈戦場のクリスマス〉のピアノ演奏を聴いた。

 いつか弾いてみたいとは思ったものの、楽譜で5個の♭を見て挫折。

 ところがネット検索で、楽譜を見ずに両手で弾く方法を発見!

 「ユーチューブで戦場のクリスマスを繰り返す。いつか弾かむと指真似しつつ」―医師脳。

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