忘却とは……

 日本人の忘れやすさと言えば…。

 第二次世界大戦中には「鬼畜米英」と言わされた口で、戦後の進駐米軍に「ギブミーチョコ」とねだったこととか。

 東日本大震災による福島第一原発の廃炉作業の目途も立たぬのに、あさましい算盤勘定で「原発再開」を画策することとか。


 ◇君は覚えているだろうか?

 2020年5月21日に、新型コロナウイルス感染症による青森県初の死者(80歳代の女性)が出たことを。

 それから19か月後の昨年末には533人まで死者が増え、今年に入ると1か月半で100人を超えたことも見つめなおしてほしい。


 ◇2020年春、エイプリルフールかと揶揄されたのが「アベノマスク」だ。小さな布マスクを5000万世帯に2枚づつ配布したものの、使われずに回収されたものもあったらしい。

 当時の流行語として「三密」とか「マンボウ」とか「アマビエ」とか思い出す。


 ◇そのマスクも今や掌返しだ。

「マスクして『マスク外せ』と号令す」―爺医。

 永田町や霞が関でクラスターが起きたら、新型コロナ対策も慎重になるのだろうか。

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」という諺はあるが、まだまだコロナ禍の真最中である。

 お上や周りの空気に流されることなく、自分の命は自分で守ろう。

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