第55話 献血の検診医不足の記事を見て役に立てぬかと問ひ合はせをり

「献血の検診医不足の記事を見て役に立てぬかと問ひ合はせをり」―。


 東奥日報(2022・09・16)紙上に、懐かしいお顔を見つけた。


 大先輩の大西彬先生が10冊目となる『献血車の中 ほか』を上梓されたという。

 最初の本『鯛のタイ』が1991年出版というから、30年間も書き続けている。

 何とも羨ましいほどの健筆ぶりだ。


     ◇


 今回の本のタイトルが示すように、現在は青森県赤十字血液センターの医師として献血車に乗り込んでいるらしい。


 しかも83歳だと知り、同血液センターの柴崎至所長にメイルした。

「医者は足りてますか?」

「足りてません。いつも苦慮しております」という返事。

 それならばと募集要項一式をお願いした。


     ◇


 1984年、周産期医療と輸血医療に携わった頃〈コウノトリ献血〉運動を始めた。

「妊婦の家族や親せき・友人などに献血をしてもらい、そのとき渡されたシールを妊婦の母子健康手帳の表紙に貼ってもらうシステム」だ。


 その目的は、

①献血者数を増加させる献血推進運動、

②妊婦や家族に対する〈産科出血〉への啓発運動、

③医師みずからが輸血用血液の貴重さを認識し適正な輸血を行う一助、の3つである。


 〈コウノトリ献血〉運動の言い出しっぺは、今こそ何かせねば…。


(20220923)

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