第33話 アマゾンからコンデジカメラ買ひたれど届きしは大箱でほとんどが空気

「アマゾンからコンデジカメラ買ひたれど届きしは大箱でほとんどが空気」―。


 大きな段ボール箱は(本当にコンパクトデジタルカメラが入っているのか心配になるほど)軽い。


 揺すっても手ごたえがない。


 それもそのはず、カメラの入った小さな箱が段ボール箱の底にラップで貼り付けられていた。


 大量の空気!


     ◇


 なぜだろう?


 と思ったらスマホに聞けばいい。


「KIVA(キヴァ)という(全自動掃除機ルンバのような)オレンジ色のロボットが、該当商品の棚ごと作業員の近くまで運ぶ。梱包ラインは、綿密な需要予測に基づいて、封筒や箱の大きさ別に組まれている。不相応な大きさの箱で送られてくるのは、需要予測をオーバーした小さめの商品が、大きめのボックスのラインで梱包されるからだ」と、分かったような分からぬ話だ。


     ◇


 こんな雑学知識は、スマホが簡単に答えてくれる。


 かつては〈物知り顔〉の評価された時代もあった。

 …が、今や「知識を加工し、自分の考えとしてアウトプットする―これを意識して行うことが〈賢い老人〉になる有効な方法です」と、老人精神科医の和田秀樹センセは著書『老いの品格―品よく、賢く、おもしろく』で宣う。


 コロナ禍のおり、声高な議論などできぬ。

 せめて書こう!


(20220901)

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