第14話 お盆とて茄子と胡瓜に箸さして精霊牛馬となし仏壇の前に
「お盆とて茄子(なす)と胡瓜(きゅうり)に箸さして精霊牛馬となし仏壇の前に」―。
近頃の野菜は規格品なので、精霊牛馬を作るにも面白みが出ない。
昔なら馬を作るにも、キュウリの曲がり具合を見て、頭が外側上を向くように箸を刺して左右一対に。
ナスも同様、牛の頭が内側下を向くように工夫した。
◇
短歌は筆書きする。
ひらがなが続く場合など、字面の加減で難読漢字を検索したくなる。
―うど(独活)
おくら(陸蓮根)
きくらげ(木耳)
きゃべつ(甘藍)
くわい(慈姑)
ごぼう(牛蒡)
こんにゃく(蒟蒻)
ささげ(大角豆)
ぜんまい(薇)
ちんげんさい(青梗菜)
とうもろこし(玉蜀黍)
とまと(蕃茄)
にら(韮)
にんにく(大蒜)
ねぎ(葱)
ぱせり(和蘭芹)
ふき(蕗)
へちま(糸瓜)
ほうれんそう(菠薐草)
みょうが(茗荷)
らっきょう(辣韮)
れたす(萵苣)
わさび(山葵)
わらび(蕨)―
と(字数稼ぎに)無理しすぎた。
◇
パソコンで原稿を打っていると、いつの間にか(学習機能が充実して)予測変換が表示されるようになってくる。
段落の◇印も、今ではアルファベット入力で「hi」と打った瞬間に出てしまう。
そのうち「お盆」と打っただけで、何首か短歌を表示してくれるかも…。
(20220813)
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