年齢は中年、加えて持病あり。そして年齢を増すごとに体重も増えてきて……元気な還暦を目ざすには体重を減らさなくては! 呂兎来 弥欷助(呂彪 弥欷助)は健康増進のため、立ち上がる。
持病や家系の問題から健康を意識するようになった著者さんの奮闘記です。電気刺激で筋肉を動かす器具を使って筋力アップを計ったり、ジムへ通ったりサプリを試したり……結果から言えば、なかなかうまく行かないお話が多いのですが、だからこその知見をもたらしてくれるのです。「過剰とまでは行かずとも、余剰な負荷をかけても効果は出ない」。
焦燥に駆られると人間は無理をしがちなもの。その無意味を、まさに身をもって呂兎来さんは説かれています。懲りることなく少しずつ。かるい文調で紡がれた経験則は、おもしろくありながらずばっと真理をもたらしてくれるのですよねぇ。
健康を気にしてみようかなと思っておられる方はもちろん、まだ気にするほどじゃないかなという方もどうぞご一読の上、程よい健康生活を目ざしましょう。
(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=高橋 剛)