エピローグ
第58話
「本当によかった! 晶がこっちに戻って来れて」
久々に再開した瑞穂は嬉しそうに晶の腕に身を寄せた。晶も笑顔でそれに応える。
「うん。母親がやっと離婚決めたから一緒に暮らせるようになったんだ。……ところで瑞穂、なんか顔色悪いんじゃない」
「あー最近なんだか夢見が悪くて。でも晶、うちの学校には戻ってこないんだよね? どこに通うの?」
「ちょっと特殊な学校なんだ。推薦状がないと入れないの」
「ええっなんかすごい! もしかして空手でスカウトされたの?」
「ううん」
晶は瑞穂の頭上に視線をやる。
そこには小さな邪霊が蛇のようにとぐろを巻いていた。
晶はそれを当たり前のように握り潰してから、柔らかく微笑んで言った。
「秘密」
(了)
♢♦︎♢
最後までお読み下さりありがとうございました!
女性主人公の学園ホラージュブナイルを書きたいと思いたち足かけ四年、ようやく完結版としてこの物語を最後まで描くことができました。呪縛のジオグリフとしてはここで一区切りですが、なんらかの形で続編を書きたいなあと思っています。
応援やレビュー等ありがとうございました。執筆の励みになりますのでまだまだお待ちしております。よろしくお願いします。
それではまた次回作でお会いできることを願っております。ありがとうございました。
三ツ沢ひらく
【完結版】呪縛のジオグリフ 三ツ沢ひらく @orange-peco
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