新人任務と言う事で
シロンはトーラの話について更に分かりやすくミケトに解説をした。
「つまりねミケト君、サビィは物凄く男の子が苦手で、トーラが物凄く苦手な男の子だったと思い込んだサビィに殴られちゃったと言う滑稽なお話よ」
「滑稽って……」
「でも、サビィさんは、さっきは普通に話をしたよ?」
危険人物に認定されたサビィと普通に接したミケトは疑問に思った。
「それは、まだサビィがお前の事を男だと気付いていないからだ。マダラもさっき思いっきり女の子扱いしていただろ?」
「そっか、じゃあ僕はサビィさんに珍しい男の子の三毛って教えないといけないんだね!」
「ミケトお前、全然事の重大さわかってないなぁ!」
事の重大さを理解しないミケトにトーラは苛立ちを隠せないでいた。
その様子を見てシロンは悪巧みを考える。
「ミケト君、ミケト君、私が他のメンバーに君が男の子って言わなかった理由を知りたい?」
「えっと、シロンさんがうっかり言い忘れたと」
「そうだよな!」
「それは、建前であって、本音は君を見て男の子か女の子かわかるかどうか他のメンバーを試しているの」
「えっ? そうなの? 僕さっき、マダラさんにもトーラさんにも自分で教えちゃいましたが」
「それは、二人はもういいの、あとはサビィを騙せ……試せばいいから」
シロンが考えた悪巧み、それはよく先生や先輩とかが体裁を守るためよくやる実は試していた作戦である。
トーラは、シロンやりやがったなと言う表情をしながらもこの流れに乗る事にした。
「そうだぜミケト、俺とマダラはセーフだからな」
「さしずめ、ミケト君への新人任務と言った所かしら?」
「新人任務!?」
新人任務と言われてしまったらさすがのミケトも従うしかなかった。
「今から新人任務だから、自分から絶対に教えるなよ! 絶対だからな」
「トーラ、そんな風に言うと振りに聞こえるから」
「新人任務かぁ、ちなみにちっちゃい黒髪の子は?」
ミケト曰くノワルの事である。
「ノワルか、シロンどうなんだ?」
「ミケト君、ノワルは多分、ミケト君がどっちかわかっていると思うから大丈夫よ!」
もちろん根拠が無い嘘であるが、ミケトは誇大解釈をする。
「つまり、ノワルさんの場合は僕にが男の子だと知っていながらそれには触れず女の子扱いをするから、気を付けろって事ですね!」
「んんん?」
そして、食事も終わり、食器を返却口に戻した後、トーラはミケトの手を取った。
「さて、飯も食ったし、そろそろ行くぞ」
「えっと、どちらに」
「サビィのトコ、挨拶まだだろ?」
「あっ、うん」
ミケトはトーラに手を引かれ、食堂を後にした。
「……なんか、面白いコトになったわね」
残されはシロンはそう呟いた。
猫耳特殊部隊チームシロンに僕ひとり コトボシ チェリバー @codyleon
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