第75話 三枝軍の軍旗たなびく
また、
そうこうしているうちに、
地雷原を
その時、
しかし、実弾ではなく、レーザー
要塞側の機関銃が無効であると確認された後、徒歩兵部隊は地雷原に開いた通路から一気に
陣前に、比較的大きな部隊を配置したことが
師団側は、この一連の混乱で、三枝軍の砲兵陣地の
とにかく三枝軍の攻撃は、徹底して全ての部隊が連動して、
先ほどの砲兵部隊の砲撃目標も、第一堡塁そのものではなく、師団の
これがもし、三十分でも早く
このような分刻みの移動や調整が、総合的に作用したことで、
師団側は防戦一方となってゆき、まるで手品を見ているように、不思議と
それこそが、龍二の策である。
一見地味ではあるが、この素人集団が頑強な要塞に風穴を開けるには、あらゆる「力」を
師団側は、夜間戦闘に
何故なら、冬のこの時期、
このような素人のような自由な発想に感じられるが、この日没までの短い時間で呼吸を合わせ、指揮官の意のままに部隊を動かすには、日頃からの綿密な訓練と信頼関係が必要となる。
それを、たった一ヶ月で成し得たことは、尊敬に値するほどの偉業と言えた。
この
龍二の予想は、的確に当たり続け、三枝軍の放つ砲弾は、第2堡塁へ移動を開始した師団守備隊へ次々と
前面には主力の戦車と装甲車の
少々、残酷なほどの猛攻撃は、龍二の狙いである。
この日没までに勝敗を決する、と言う作戦そのものであった。
攻撃は日没まで約2時間以上継続され、ついに第一堡塁の
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