第7話  幸せな時間

 水族館を出たら夕方になっていた。時間も丁度良く予約したレストランに向かう。


「イルカショーすごかったね!久しぶりに見たから感動しちゃった」

「杏里紗が喜んでくれたなら嬉しいよ」


 邪魔も少し入ったがあのアプリのおかげで何事もなかった様に終わったのが幸いだった。杏里紗に怪しまれるかと思ったが、それもなくてようやくこの後...


 レストランに着き予約しておいた個室に案内された二人。杏里紗は、個室に案内されたので不安そうにあたりを見回したり聡の顔をのぞいてみたり落ち着きのない様子に対し聡はどこか浮足立った様子で個室に入った。


「え....本当にここで合ってる?場所間違えたんじゃ...」

「合ってるよ。俺がここを予約したんだから」


 高そうなレストランの個室の所為か終始おどおどしている杏里紗を見て笑みがこぼれそうになるのを必死に堪える聡。

予約しておいたコース料理が届くまで時間に


「杏里紗、今日は俺に時間をくれてありがとう。俺はこれからも杏里紗と一緒にいたいです、結婚を前提に付き合ってくれませんか?」


 そう言ってリングケースを開けて彼女の横で跪き返事を待った


「...こんな私で良ければ是非、こちらこそよろしくね?聡」


 指輪を受け取りながら照れたように受け取った杏里紗を嬉しそうな顔で彼女が受け取った指輪をもらい彼女の右手薬指にはめた


周りに漂う幸福な雰囲気は料理を運んできたウエイターを空気にしてしまうほどであった。ウエイターは空気を読み静かにその場を去った。

2人は気づかぬうちに料理が届いていた事に照れながらも笑い合いコースを楽しむんだ。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

拗らされたら終わり 乾禄佳 @inuirokuka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ