第2話

 鬱勃たるえんごんじようの感慨に猛襲されたもうまいなるわたしは築四十年程のしよくそうぜんたる二階建てに新築したしようしやなるフローリングの自室にちつきよしてTVゲームやパソコンやインターネットの世界にとんざんして終日夜もすがらじんぜんたる日々をけみしてゆきました。約一年後『おれは狂っている』とひようぼうしたわたしは荘厳なる父親とらいらくなる母親とともにさんがんたる新潟大学附属病院に通院し『統合失調症ではないか』と診断されました。同時にほうはいたるえんせいかんを超克せんとしたわたしはばくなる新潟市内の予備校に入学し『ひきこもり』時代に獲得していた大学入試資格検定を利用してぼうばくたる日本だいがくの心理学部に入学せんとけつ致しましたがもうまいなるがゆゑにてつしゆんぷうたいとうたる予備校卒業後はしゆんたる祖父が勇退し荘厳なる父親が取締役に鎮座していた鉄工所で見倣い工員としてしんしようたんさせてもらうこととなりました。らいてきとうたる熟練工のようにはゆきませんので簡単なるプログラムをきよくべんしてNC旋盤を担当しながらりようなる日々をけみしていたわたしは二十四歳鬱勃たる憂鬱にひようされてみずからの人生の破綻は統合失調症にあるとおくそくしたうえでYahooカテゴリーに登録してあったぎよくせきこんこうの精神医療サイトをほうこうしてみずからのびようを治癒せんとけつ致しました。結句しんぴようしていた精神医療サイトの手順にのっとってみずからの『精神分析』をしたことにより統合失調症の症状は極度に悪化し『ひきこもり』に九一一同時多発テロを契機としてイスラームにかんれんする記事を自作サイトにアップロードしていたことから『おれはあのときアルカイダのブラックリストに登録されいままさにアルカイダがおれを死刑にするために日本列島を攻撃するつもりなんだ』という荒唐無稽なる関係妄想や被害妄想にひようされ『おれが死ななければ日本はイスラーム緒国との戦争にまきまれる』とおもいこみせんとしたところロープ用にもちいた作業用ベルトがそんし未遂におわり喫驚した両親によってたるかしわざき救生病院の閉鎖病棟に入院させられました。

 人生御破算といったところです。

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