【49:読者が受け入れられる情報量を考慮する】

 加齢とともに、自分の脳が受け入れることの出来る情報量が減ったと感じています。脳の衰えと一言で済ませてしまえば、ちょっと寂しくもあるのですけれど。

 わかりやすく例えるなら、PCのメモリが不足し、HDDの最大容量が減り、CPUの処理速度が遅くなったような感じです。


 それでいて今の時代は情報量が膨大で、更に無理やり押し付けられてくるような世の中です。自分にとって不要なものが大多数ですが、それら全てをいったん受け入れて、頭で処理して、『フォルダ』に保存したり、『ゴミ箱』に捨てたり。


 これらは無意識に行っている思考処理ですけれど、最近、人間が一日に行う処理数は、約五万回であると聞きました。信ぴょう性はわかりませんが、言われてみれば確かに膨大な量の思考処理は行われていると思います。

 

 前置きが長くなりましたが、ここからが今回の本題です。  

 人によって受け入れられる情報量は当然異なりますし、思考処理の能力も異なります。若くてもこうした処理が苦手な人もいれば、アラフィフでも得意な人もいるでしょう。十人十色と申しますが、世界人口の数だけの色があるわけです。


 自分が読んで欲しい作品の対象年齢を考えた時、相手が受け入れられる情報量と思考処理も、少なからず考慮したほうが良いのではと思います。特にライトノベルの場合、情報を盛り込みすぎてしまうとヘビーになってしまいますから、そこは特に注意して考えなければいけません。

 自分が読んでいる(読んでいた)ものの中でも、やはり情報量が多すぎて、途中で飽きてしまったものもありました。もはやライトノベルじゃなく、ファンタジー系文学だなと。


 全年齢対象の作品であったら、どのくらいがストレスなく受け入れるのか、難しく思います。レベルを下げ過ぎると単なる児童文学になりますし、上げすぎると大人の文学になってしまいます。

 そこから考えると、十代後半から二十歳くらいを中心に考えるべきかなって・・・。あっ、これって、ラノベにおけるメインの対象年齢そのものか? 

 このレベルであれば、小学生くらいでもちょっと背伸びすればある程度読みこなせますし、我々アラフィフでも内容に興味さえ覚えれば、ストレスなく読むことが可能です。

 そう考えると、よくできているんだな。ライトノベルって。

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