【番外編 その9:可能ならPNを使い分ける】

 執筆を始めて最初に悩むのがPN。

 私も最初はとても悩みましたけれど、ドキドキワクワクして、それはそれで楽しいものでした。

 今は三十歳の頃に考えたPNを、若干アレンジを加えながら使い続けています。

 それまではどのPNもしっくり来ませんでした。

 

 このカクヨムでは残念なことに複数のPNを持つことは出来ません。

 投稿サイトによっては、IDで管理しつつ複数のPNを使いわけることを許可しています。

 一つのジャンルにこだわることなく、色々なジャンルの作品を執筆してみたいと考えている作家さんは、結構多いのではないかと思います。

 

 何故使い分けたいか?

 例えば自分の作品を空想の本棚に、本として並べてみます。

 そこに『異世界ファンタジー』、『推理』、『恋愛』、『詩』、『エッセイ』と幅広く並べてみた場合、どれも同じ作者の名前が見えるものの、よくわからない本棚になってしまっているなと、違和感を感じるからです。

 以前はカクヨムでも複数のジャンルの作品を公開していましたし、初期の頃は下手くそな物語や詩も載せていましたけれど、やはり同一のPNで書くことに違和感を感じました。

 異世界ファンタジーの作者と、仕事の愚痴みたいなエッセイと、歌詞をモチーフにした詩と、創作論が同じ作者だなんて、自分でもヘンテコだなと。

 

 私が悩んだ末に、再活動時からPNをアカウント名の『@shi_shi』にしてしまったのは、ずっとこの違和感を持ち続けていたからです。

 むしろ便宜的に汎用として使っているだけに過ぎません。

  

 書きたいものによってPNを使い分けるのはプロの世界ではありえることですし、そうすることで気持ちのスイッチを切り替えて取り組んでいるんじゃないかと。

 違う自分を自分でプロデュースしているわけです。

 カクヨムだけで活動を続ける人たちでは難しいですが、よそ様のサイトで活動したり、また同人誌や学校の文芸部などで活動するときなど、別の場所においては使い分けても面白いと思います。

 それだけ違う作家としての自分になれますから、そうしたことも楽しみましょう。

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