【39:『長いタイトル』をリズミカルにつけてみては?】
以前、『説明文っぽい長いタイトル』(以下『長いタイトル』)についての見解を書きましたが、今回はその続きのようなものです。
この『長いタイトル』ですが、正直読みづらく、覚えづらく、書店の棚に並んでいても、老眼の進んだおじさんにはタイトルが細かすぎて『見えない』のです。
この『見えない』の感覚がわからない人たちは、いずれわかるようになりますので、今はスルーしてくださいね。
殆どのタイトルに言えることですけれど、この手法は単なる不規則な言葉の羅列にしか見えません。
わかりやすく言えば、単に国語の授業で『この単語を使って短文を作りなさい』の回答みたいなもの。
リズミカルではありません。
日本語文化の中には、『七五調』と呼ばれるものがあります。
俳句、短歌、川柳、都々逸など、国語の授業でも行われることがしばしば(あの国民的娯楽番組の問題にも時々川柳や都々逸が登場する)。
理屈はわかりませんが、この『七五調』は、特性として耳に残りやすく、理解しやすい不思議なリズムなのだろうと思います。
ライトノベル黎明期の名作「スレイヤーズ!」シリーズも、長編の各章タイトルは、『五・七・五』と決まっています。
作者さんもこの特性を知ってのことではないでしょうか?
先に挙げた四つの中で、『長いタイトル』の代わりに使えるとしたら、都々逸ではないかと考えます。
これは『七・七・七・五』の文字数でまとめるものです。
もっと単純になると、単なる七五調を二回繰り返す(七・五・七・五)のも良いと思います。
個人的にはこちらの方がよりリズミカルに感じるのです。
タイトルが自由なのは悪いことではありませんが、自由を大きく逸脱して、センスのない言葉の羅列になっているものも多くなったのではないでしょうか?
プロアマ問わず、作家と自負する以上は、タイトルもきちんと作り上げなければなりません。
ですがその考えが甘いと感じることがあります。
プロに関して言えば、作家も出版社のどちらにも言えることと思います。
この辺りは単に国語能力の問題になります。
国語能力が足りないからタイトルに工夫がなくなり、更に踏み込んで言ってしまえば、プロとして続けられるだけの作家が不足してしまうのでしょう。
もはやこのライトノベル業界は自転車操業状態と感じていますが、その自転車のタイヤがパンクして、回らなくなっている状態だと感じています。
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