【26:『説明文っぽい長いタイトルについての私見』 その3】

 もはや闇鍋状態の『説明文っぽい長いタイトル』界隈。

 むしろ今、コンパクトでわかりやすいタイトル程、斬新なのかも知れませんが、その発想はないのでしょうね。

 逆に作家さんも出版社も、『何故短くする必要があるの?』と疑問を抱くでしょう。

 あえて『売れにくいタイトル』にする必要など、一切ないからです。


 私のような古臭い人間から見れば、現在の状態は異常にも見えるのです。

 それをこれからわかりやすく説明します。


 タイトルは表札です。

 作品を住居とし、物語の内容を住人に擬人化してみましょう。

 どこもかしこも、似たような顔、似たようなキャラ、似たような住居。

 細かく言えば、キャラは似たような顔立ち、似たような声質、似たような能力。

 住居は似たようなデザイン、似たような色合い、似たような庭(想像したのが一戸建てなら)。

 ・・・で、そんな住宅街、そんな公営団地、そんなタワマンなど空想してみましょう。

 そっくりじゃないにせよ、自分と似たような人たちばかりで占められていたら、ホラー並みに怖いです。

 今はそんな状態になりつつあることを、作家さんや出版社は気づいていないのでは?


 最後に。

 よく思うのですけれど、長いタイトルにするだけで、読者の目に留まりやすいのでしょうか?

 この創作論のタイトルもそれを意識して、少し長めにくどい言い回しにしたのです。

 少なからず皮肉を込めて、逆に利用したのですけれど、それが功を奏したのか、かつてないほど読まれています。

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