結婚式

 呼びたい人は都合をつけてきてくれた。

 会社の人も来てくれるということで、両家ともにそれなりの人数が来てくれた。

 

 もっとも、ほとんどが会社の関係者ということで、特別感はあまりない。


 子供のころは結婚式に憧れていた。

 たくさんの友人に囲まれて幸せになる。

 そんな特別感はあまり感じないんだなと

 冷静な自分がいることにも驚きだ。

 

 元カノさんも来てくれた。

 立場的に仕方のなかったのだろう。

 物凄く複雑な表情を浮かべている。

 なんか申し訳ない。


 出席の場合はプランナーさんに言ってデザートを追加するように頼んである。

 少しだけでも楽しんでもらいたい。


 仕方ないと頭を切り替えて、祝ってくれる人たちへ笑顔を向けた。

「いらしてくださってありがとうございます」

「おめでと」

「幸せなれよ」

 呼びかけられるたくさんの祝福の言葉にうれしくなった。

 

 あなたは富める時も病める時も

 2人で乗り越えることを誓いますか?


「誓います」

「はい。誓います」


 これから先、つらいこともあるだろうけど、乗り越えていきたい。


 友人たちは素敵なことを計画してくれた。

 2次会的なものを開いてもらえ、

 そこには友人たちが再び祝福してくれた。


「おめでと。ステキな彼じゃない!!良かったわね!」

「幸せなれよ。お似合いじゃないか!」


 呼びかけられるたくさんの祝福の言葉にうれしくなった。

 数は多くはないけれど、

 集まってくれた友人達を大切にしていきたい。

 END

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王道の社内恋愛 完 朝香るか @kouhi-sairin

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