薄着物の君

@jahiwhwj

第1話


 ボォーボォー

 

「はぁ、もう船の汽笛も海の波打つ音も私はもう聞き飽きた」

 あの、山も川も此処にはない、此処は新しいもので溢れている、此処は退屈とは無縁だ、だが私はその事に不満だ。

 

 

 

 私は夕焼けを見て物思いに更けていると

「おーい、和重このカフェで少し休んで行こう、外は暑い」

 私は叔父に呼ばれ言われるがままに入っていった。

 

 

 入ると「カランカラン」と乾いた音が店内に響く、「すいません、氷を砕いていてお出迎えが遅くなりすいません」

 

 店の奥からパタパタとフロイラインがにこやかに走ってきた

 

 私はイライラしてきて一人窓側の席に座った。

 

「すまない、フロイラインあいつは私の兄の息子でね、今は私の所へ泊まりに来てるんだ、会った時から何かにつけてイライラしててね、私も手を焼いているんだよ、息抜きにと外へ連れ出したんだけどずっとあの調子でね、今の時期はそうゆう年頃なのだよ、許しておくれ」

 

「あっあぁすまない長々と私はそうだな、アイスカヒィーをおい、和重!お前は何が飲みたい?」

 

「••••••••」

「おーい聞こえてるかぁ?」

「旦那様、私が聞いてきましょうか?」

「すまないお願いするよ」

 

 (はぁ、ここは何でもありすぎる、手を伸ばせば何でも手に入る気がしてやまない、外を歩けば食事処もあり服屋もあり百貨店もある。私はこの不自由なさが好きくない。)

 (地元の周りを取り巻く女だってそうだ、初めは浮かれてたりもしたがその状況にも慣れ、よく聞いてみれば中身のない話ばかりで退屈だ、だが周りの男たちからすれば嫉妬と妬みの嵐、相談仕様にも周りの目が怖く相談もする気も起きない。)

 

 私は

 

「すいません、飲み物は何になさいますか?お連れ様はアイスカヒィーなのですが」

 

 (私は、フロイラインを見て思わず息を飲んでしまった。)

 

「ゴホン、私は普通のカフィを後、アイスを一つ」

「かしこまりました。」

 

 私は窓を開け、夕焼けが沈み行き赤く染まる海を眺め気持ちを整理しようとしてると

 

「カフィとアイスをお待ちしまた」

 彼女机に置いていき、「ごゆっくり」と店の奥へ行ってしまった。

 

 さっき冷たい態度をしたのににこやかに対応した、他の店では相応態度で示していたのに。

 ふと彼女を見ると服が薄物になっているのに気がついた、私はある事に気づきふと窓の方へ向いた。

 

 私はカフィの白いカップを見て思い出してしまった、その瞬間また心臓が時計の秒針よりも早く動き鼓動が早鐘の用に打ち続けた、思い出しただけでも苦しくなる。

 彼女は薄着物を身に纏い、夕日が薄着物を通り体のラインを主張してくる、そしてアイス等を出す時もそうだ、着物の袖口からすっと抑えて出す白い肌、そして白い肌と共に夏草混じりに香り立つ頸

 

 

 私は彼女に自分でも理解出来ない感情を私の中に押し込め、私はぬるくなってしまったカフェと液状になったアイスを飲み干し外を眺めた、来た時と違う風に見えた、胸の奥がスッとした気分だ。

 

 

「和重、帰るぞ」

「はい!」

「あの••叔父さんまた此処にくる時は教えて下さい、後で、今まで変な態度をとって閉まってすいません。」

 

「それは、いいがお前耳赤いぞ?」

「えっ!気のせいじゃないですか?早く帰りますよ!」

「和重ー当ててやろうか?」

「言わなくていいですって!」

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