第40話 俺は拷問してるつもりないんだけど…

「はぁ…」


俺たち生徒会メンバーは、夕暮れの生徒会室で揃ってため息を吐いた。なにがあったのか、それは俺が音羽を助けたすぐ後まで遡る。


★★★★★


「え!?なんか燃えてない?」

「嘘…あれ、落ちてこないよね?」

「逃げろーー!!」

「みんなー!とりあえず向こうのグラウンドに避難してー!」


俺は飛行船を破壊したと同時に、グラウンドがパニックに包まれる。それには、真ん中で時間稼ぎをしていた男も例外ではなかった。俺はそいつがまだいることを確認して、アリシアの元へ向かう。


「音羽さんは無事、そうね。よかった」


「ああ」


音羽も心的負担が大きかったはずだ。もう一度連れ戻される恐怖、もしかしたら俺でも耐えられないかもしれない。それを俺が来るまで耐え切ったのだ。

こうしてすーすー眠ってしまっていてもなにも言えない。


「アリシア。理解はしてると思うけど、校舎が酷い惨状になってる。さすがに1人じゃ厳しいと思うから他の生徒会メンバー集めて修復してくれないか」


「えぇ……」


「俺はやることがあるからそれが終わったら行く。そもそも、今のこの魔力じゃかえって壊しそうで怖い」


明らかに嫌そうな表情を見せてくるが、それでも嫌々やってくれることになった。

校舎をアリシアに任せた俺は、ここに唯一残った臆病者の始末をする。


「さて。残るはおまえだな」


静かに、俺はその男を完全に魔力製の剣で包囲した。もちろん、生徒全員がグラウンドから離れた後で。


「ひぃぃーー!!」


男は俺の魔力製の剣に完全に囲まれておびえ、そしてその場に倒れた。でも、意識は残しておかなれば意味はない。

俺は包囲網を緩くし、剣も最初の3分の1くらいにして、男の元に歩み寄る。

そして、男の頭を持ち上げた。


「怖がるなよ。お前の仲間はまだやる気くらいはあったぜ?」


さらに絶望の底に落とすように、俺は強い口調で話しかける。


「普通なら、お前もあの飛行船みたいになっているはずだが、お前には聞きたいことがあるからな。素直に話せば命は取り留めてやる。いいか、嘘はつくなよ。俺はいつでもおまえの背中に剣を刺せることを常に意識しろ」


身体全身が震えているも、さすがに命は惜しいようで、男は首を縦に振る。


「安心しろ。素直に答えれば俺はお前を殺さないし、逃してやるから」


「は、ははははぃぃぃぃ…………」


ダメだ。まだ震えている。もう時間もないし、始めよう。


「まず、1つ目だ。おまえはどこ人間に命令された?軍隊か?研究所か?それとも国の中心部の人間か?」


男はゆっくりと口を開き、身体よりもさらに震えた声でーー


「わ、わたし、は、王国研究所長官に、行けと言われて、ここへ、きましたぁぁぁ……」


とにかく、声が震えているからもっとちゃんと喋れと言いたいところだが、逆効果な気がする。

でも、想定通り研究所の人間。しかも長官となるとトップの人間だな。


「本当になにもしないから、もっと声を張れ。聞こえないぞ」


さっきまでの強い口調をやめて、俺は優しくかつ絶望を維持するような感じの声で続ける


「次だ。お前らの狙いは音羽なんだろうが、なぜ俺にはなにもしてこない?そもそもお仲間は俺の存在を知らないみたいだが?」


「は、はいぃぃ……」


この後、俺は衝撃の事実を知ることになるのだった。


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どうも。約1週間投稿をサボった人間です。いやだってね、私もともと週に2回くらいの投稿頻度だったのに今更ですがよくあのとき毎日投稿で来たなと思ってますよ(笑)

だってあのときの記憶ないし…

あと、もうすぐ第一章が終わります!それと同時に私もテストというものがあるので、一旦投稿ストップします。よろしくお願いします。

何気に、自分がカクヨムで学生であることを隠していた気がする…

(これでも一応中〇なんです)

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再会した幼馴染とタッグを組んだら冒険者でも、学園でも最強になってた じゅじゅ/limelight @juju-play

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