第8話ゴミ袋

真っ白な部屋。


その部屋のあちこちに白いゴミ袋が散乱している。


天井にまでゴミ袋がぶら下がっている始末だ。


どうやら私は何者かに誘拐され、この部屋に閉じこめられたらしい。


部屋には腐敗臭が立ち込める。


必死に吐き気を我慢していると部屋の真ん中に、小さなドアを見つけた。


そのドアに近づきドアノブを回す。


開かない。


そのドアに「ゴミ袋にカギあり。」と書かれていた。


「なんなんだよ!!。」


私は半狂乱になりながら、近くにあったゴミ袋を開ける。


「うわぁ!!。」


思わず悲鳴を上げた。


中には腐ったネズミの死骸、大量の虫。


髪の毛。


私の心は折れかけた。


だがカギを見つけなければ、この部屋から出られない。


もうやけくそだ。


そこら中のゴミ袋を開けていく。


不気味な人形の残骸、大量の骨、真っ赤な服。


袋の中は気味の悪いものばかりだ。


もう出られないのではないかと諦めかけたとき、天井にぶら下がるゴミ袋から見つけた。


赤黒いヌルヌルとした物体に刺さる小さなカギを見つけたのだ。


私は急いで小さなカギを取り、中央のドアに差し込む。


ガチャ。


空いた。


これで出られる。


ドアを開ける。


その先に待っていたものそれは---

赤い大量のゴミ袋だった。


どうやらこの悪夢は終わらないようだ。





















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ショートショート怪談 変わった怪談の世界にようこそ2 @kaka04

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