第68話補足:「空売り」と「信用取引」

 今回紹介した取引が、いわゆる「信用取引」の中の「空売り」と呼ばれる取引になります。いわゆる「人から物を借りておいて、勝手に売って、後で返すという」という取引なのですが、ちょっと人と人では信用問題につながってしまう取引ですね。


 でもこれ、一般的な商品だからできる取引なんですね。例えば金なんて、ロシア産だろうが、オーストラリア産だろうが金は金ですしね。変わらないわけです。こういう商品であれば、どこでも、だれからも買い戻すことが用意なので「人から借りて、売って、あとで返す」みたいなことが簡単にできるわけです。ちなみにこういう商品のことをコモディティと呼びます。


 ではこんな取引、いつ使うのか? って話ですが、その答えは簡単で「将来、値段が下がる」と思っている時に使うのです。先に高値で売っておいて(空売り)、後で買い戻でば利益がでるでしょ? これが空売りの仕組みなのです。


 ただこの空売り。怖い所があって、それは「借りたものは必ず返さなければいけない」という所です。つまり商品を最初に売ったお金より高い値段になっても、その値段で買い戻さなければいけないんです。そしてその値段は上限がない。だから損失が無限大に広がるリスクをもつのです。だからこそ、株には「買いは家まで、売り(空売り)は命まで」という格言があるのです。ほんと信用取引は恐ろしい取引なのです。皆さま、ほんと気をつけてくださいね。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


第69話:「もうけ」はおいくらですか?

https://kakuyomu.jp/works/16817139557982622008/episodes/16817139558247840630

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る