このエッセイ、わたし、料理エッセイとして読んでません。
たから聖さんという方のキャラクターを読みに来ています。
ほかの作品も読みましたし、以前は近況ノートで撃沈したりしてて、弱いところ、すごく優しいところ、愛情深いところ、人間としての「層」を見せてもらいました。
だからこそ、この底抜けに明るく、ぶっ飛んだ料理エッセイ、もー、笑いとツッコミが止まりません。
そこで思い出したのが平野レミさん。あの人に通ずる面白さ。ご本人には申し訳ないのですが、「これほんとにだいじょうぶ?」って言いたくなるようなものまであって、もう、それが面白くて仕方ない。
でも多分、ご本人わかってるんですよ。「ちゃんと、食べてみたらおいしいかった」みたいなこと、書いてらっしゃるんで。
そして、たからさんは大まじめにこのエッセイを書いてらっしゃる。
私にとっては、そこが一番のツボです。
実際に作ってみなくても、たからさんが「おいしいです!」って書いているのを見ると、「そーだよね! おいしいよね!」と思い、実際に作って食べていないのに、「なんか今日落ちこんでたけど、明日からがんばろ」と、元気をもらえるんです。
なので皆さん、悪いことは言いません。一度読んでみてください。そして、たからさんからパワーを受け取ってみてください。