自主企画「SF考証手伝います!?」に参加いただきありがとうございました

※このコメントは、自主企画「SF考証手伝います!?」に関連したものです。
企画の都合上、作品を批評するような内容を含みますので、ご容赦ください。
なお、このコメントの末尾に、念のため、自主企画の企画内容をコピペしています。


<作品の感想>
淡い雰囲気の少し物悲しいような文調で語られる不思議な世界は、独特な雰囲気がありました。いろいろと思わせぶりな内容があり、文間を想像させられます。


<考証>
具体的な数値が出てこない作品ですので、抽象的なことになってしまいますが、作中で出てきた「ワームホール」について、気になりましたので、少し考察します。

作中では、「太陽が二つ」と評されるような、「青いワームホール」が登場します。太陽との表現ですので、視直径(空での見かけの物の大きさ。)が0.5°程度だと思います。それが、次の瞬間に「巨大な『青い惑星』」になっています。
また、作中では、ものが吸い込まれる描写もありました。
そこで、このワームホールは、大きな重力を持っている「ブラックホール」に類似したものだと思います。
この解釈を取れば、『青い惑星』というのは、ブラックホールに吸い込まれる大気が観測者からそう見えたと考えることでかろうじて説明できます。
しかし、この考えでは、最初に登場する「太陽が二つ」がうまく説明できません。ブラックホールは、シュバルツシルト半径以下の領域は光が外部へ逃げていけないはずなので、黒く見えるはずです。(ただし、この解が導かれる環境は、無重力の真空中なので、地球重力下で大気圏内だと違うかもしれません...残念ながら、私にはそれを計算する能力はありません...)
なので、最初に見えるのは、空にポッカりと空いた「黒い穴」なのかと思います。

以上、少し私の専門とは離れてしまいますが、考察してみました。
ご不明な点やご指摘などあれば、返信いただければと思います。





※企画内容の再掲
自分で小説を書いてみて気が付いたのですが、科学をベースにしたまじめなSF(ハードSF)とかファンタジー(?)を書こうと思うと、
「この設定で、これぐらいの威力って正しいのか?」
「この計算、実は矛盾してない!?」
などなど、色々と悩むことがありました。
そこで、同じ悩みを抱えている方、このイベントに参加してください。
私のわかる分野であれば、考証の確認をします。
(査読付き学術論文の査読をご存じの方は、それをご想像ください。)
<受け付ける作品>
下記の分野のいずれかについて、設定を行い検討した作品
もしくは、検討が必要な作品
・物理学(古典物理学)
・数学(線形代数・応用解析・統計)
・信号解析

<補足と注意事項>
・もし特定の部分について注目して検討が必要な場合は、「近況ノート」にイベント参加の記事を作成し、検討が必要な場所をメモしてください。私が無事そのノートを見つけた場合は、そのノートにもコメントします。
・私の行った考察の結果は、作品の該当するエピソードにコメントする形で返します。
 場合によっては、間違いを指摘するコメントを行うことになりますので、ご承知おきください。
・私はよく間違いを犯しますので、コメントの結果を過信しすぎないようにしてください。ご不明な点は、コメントに返信する形でご質問ください。(一応学位を持っている者ですが、同僚との議論でよくミスを指摘されます)
・処理能力に限りがあるので、コメントが大きく遅れる場合があります。
 場合によっては、コメントをお返しできなくなる可能性もあるので、ご了承ください。(その場合も可能な限り、理由とともにその旨をコメントするようにします。)