自主企画「SF考証手伝います!?」に参加いただきありがとうございました

※このコメントは、自主企画「SF考証手伝います!?」に関連したものです。
企画の都合上、作品を批評するような内容を含みますので、ご容赦ください。
なお、このコメントの末尾に、念のため、自主企画の企画内容をコピペしています。


<作品の感想>
「流れ星を降らせる仕事」という設定はとても面白く、さらに、スペースデブリの話とも関連を持たせることで現実感を醸し出すおまけつき、
加えて、惑星の軌道上を舞台にしたSFが見落としがち(あるいは目をつぶりがち)な軌道傾斜角の問題にも言及するという厳密さまで併せ持っているとは!
とても面白く読ませていただきました。


<考証>
大きな問題はないかと思うのですが、一つだけ気になったことがあります。
本作第5話では、No.4 ランチャーが軌道を外れてパーティー会場へと墜落する可能性が高いという旨の内容が出てきていました。
パーティー会場の規模感は想像するしかありませんが、特定個人がターゲットになっているので、かなりの質量を落下させるか、かなり高精度な誘導を行う必要があります。
ランチャーは、流星として燃やすものを積んでいるはずなので、質量としてはそこまで大きくはないでしょうし、大火力の兵器を搭載していることもないかと思います。(あまりに他のランチャーと違うなら検品時にばれるでしょう。)
そうすると、個人を相手に誘導できるような高精度な誘導システムを搭載していることになりますが、これはなかなか困難かなと思いました。現行の大気圏内での誘導精度はkmに近いものだったかと思います。(正確な値は軍事機密なようで公表されていませんでした...)
作中では、同様にランチャーが高い機動力を持っていることも書かれていますが、それは宇宙空間での話で、多数のスラスターを用いたものだったかと思います。
この点に関して、設定を詰めるとさらに面白みが増すのではないかと思いました。



※企画内容の再掲
自分で小説を書いてみて気が付いたのですが、科学をベースにしたまじめなSF(ハードSF)とかファンタジー(?)を書こうと思うと、
「この設定で、これぐらいの威力って正しいのか?」
「この計算、実は矛盾してない!?」
などなど、色々と悩むことがありました。
そこで、同じ悩みを抱えている方、このイベントに参加してください。
私のわかる分野であれば、考証の確認をします。
(査読付き学術論文の査読をご存じの方は、それをご想像ください。)
<受け付ける作品>
下記の分野のいずれかについて、設定を行い検討した作品
もしくは、検討が必要な作品
・物理学(古典物理学)
・数学(線形代数・応用解析・統計)
・信号解析

<補足と注意事項>
・もし特定の部分について注目して検討が必要な場合は、「近況ノート」にイベント参加の記事を作成し、検討が必要な場所をメモしてください。私が無事そのノートを見つけた場合は、そのノートにもコメントします。
・私の行った考察の結果は、作品の該当するエピソードにコメントする形で返します。
 場合によっては、間違いを指摘するコメントを行うことになりますので、ご承知おきください。
・私はよく間違いを犯しますので、コメントの結果を過信しすぎないようにしてください。ご不明な点は、コメントに返信する形でご質問ください。(一応学位を持っている者ですが、同僚との議論でよくミスを指摘されます)
・処理能力に限りがあるので、コメントが大きく遅れる場合があります。
 場合によっては、コメントをお返しできなくなる可能性もあるので、ご了承ください。(その場合も可能な限り、理由とともにその旨をコメントするようにします。)