第170話 狂気の夜伽
「よく戻ったな。俺のかわいいアメーリア」
公国の都。
トバイアスに会う前に風呂で
「遅くなりまして申し訳ございません。トバイアス様」
アメーリアは任務
「ハッハッハ! これがコンラッドか。思ったよりも男前じゃないか」
そう言うとトバイアスはコンラッドの首を片手に持ち、もう片方の手でアメーリアの手を握ると、早々に寝室へと向かう。
そこには2人分のグラスと上等な
トバイアスはコンラッドの首をベッド脇の小机に置くと、あらためてその顔を
「今日は災難だったな。第4王子殿。俺を殺そうだなんてヒドイ奴だよ。あんたとは仲良くやれそうな気がしたのに。王族と貴族では違うが、同じ末席の男として俺はあんたの気持ちが分かるつもりだったんだぜ。だが、あんたは死んで俺は生きている。俺たちの命運を分けたものは何だと思う?」
そう言うとトバイアスは
「野心さ。あんたは第4王子の座に満足しないながらも甘んじていた。だが、俺は今のままではいない。もっと上に行きたい。そのためなら自分の父親でも殺すさ。鼻歌まじりでな。残念ながらあんたにはその
トバイアスは振り返ってアメーリアを見る。
「そしてコンラッドには有能な部下がいなかった。そこが奴の不運なところさ。だが俺は幸運だ。有能にして愛らしい最高の女が
そう言うとトバイアスは
「よくやってくれた。アメーリア。きちんと仕事を果たしたな。責任感のある女は好きだぞ」
そう言うトバイアスにアメーリアは恐縮したように言った。
「しかしクローディアと
トバイアス暗殺計画の黒幕はコンラッドだが、実際に暗殺者を動かしたのはクローディアだ。
彼女を殺してこそ本当に仕事を成し
そう考えるアメーリアだが、トバイアスは
「構わぬ。クローディアはいずれ死ぬ。今でなくともな。おまえが殺すと決めた相手は必ず死ぬのだろう? アメーリア」
そう言って
グラス同士がぶつかってチンッという音が響き、赤い
そしてトバイアスはアメーリアを抱き寄せてベッドに押し倒すと、荒々しく彼女の服を脱がしていく。
アメーリアは
彼が自分の体にむしゃぶりつこうとして、いそいそと服を脱がせにかかる仕草がアメーリアはたまらなく好きだった。
そんなにも自分を求めているのかと思うと喜びと興奮で彼女は打ち震える。
そんな2人の
「トバイアス様。コンラッド王子が見ております」
「構わんさ。むしろ見せつけてやればいい。俺は自分の大事なものを他人に自慢するのが大好きなんだ」
そう言うとトバイアスは
アメーリアの白い肌があちこち赤く染まっていき、その口から
「あっ……ああっ……トバイアス様」
トバイアスに全身を
これだ。
このために自分は生きている。
アメーリアは愛する男に抱かれる喜びを、全身で
彼の手が豊かな双丘を
そして彼のそれが
今、アメーリアは全身で彼を求めていた。
体を激しく打ち付けてくるトバイアスが興奮のあまりアメーリアの首をその手で
だが、トバイアスがその手に力を込めるよりも早く、アメーリアはトバイアスのそれを包み込む力を強めた。
「はぁ……はぁ……はぁ」
荒い
物言わぬコンラッド王子の首が見守る中、狂気の
******
「次の襲撃時に死兵を本格
激しい男女の営みを数時間に渡って
「もう次の襲撃の日時がお決まりですか?」
「ああ。近々、ちょっと面白い集まりがあるんだ。そこに特別客として参加してやろう。まあ、歓迎はされないだろうがな。ククク……」
そう言うとトバイアスはアメーリアの髪を優しく
「また俺のために働いてくれるか? アメーリア」
「喜んで。トバイアス様のためならば」
そう言うとアメーリアはトバイアス胸板に
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