【討伐済】『人事の悪魔』エルト・シェイド

【クラス】逸脱者

【名称】エルト・シェイド

【種族】悪魔

【性別】男性

【出現場所】不定。ハンターがいる場所ならどこにでも出現する。

【強さ】★★★★☆

【武器】

 先端に赤い宝石がはめ込まれた黒い杖。宝石は音叉のような形になっており、「地獄耳」「悪魔のささやき」の効果を増幅する。なお仕込み杖でもあり、刃渡り2尺5寸(メートル法換算で75㎝程度)の日本刀としても使える。戦闘時は刃に魔力を纏わせ、切れ味と耐久性を大幅に強化して使用する。


【特殊能力】

・地獄耳

 周囲一帯の会話を知覚し、要点だけ抜き取って把握できる能力。この圧倒的な情報収集能力により、あらゆるハンターや魔獣の概要を知っている。ただしあくまで「噂など、誰かが話している内容」しか知ることはできないため、その情報が正確なものだとは限らない。


・悪魔のささやき

 己の声に軽く魔力を宿して交渉する。その気になれば相手を魅了・洗脳できるレベルの技量があるが、エルトは「相手の承認を得る」ことを前提に行使しているため、普段は相手を若干惑わす程度にとどめている。ずっこい。


・理想郷の蛇

 黒い蛇を召喚し、敵を襲わせる。この蛇は牙や体表に毒があり、噛みつかれたり巻き付かれたりすると毒の効果で判断力が大幅に低下するうえ、この蛇についての記憶のみ曖昧にできる。すなわち、まともに毒を受けると判断力が低下した状態で契約を迫られることになる。

 一度に召喚できる数に制限はない。攻撃を受けると即座に消滅する。


・悪魔千里を走る

 マントを大きなカラスの羽に変形させ、音速に近い速度で空を飛べる。そのためフットワークが軽く、ハンターがいる場所ならどこにでも行ける。交渉決裂した後の逃げ足も速いぞ!


・ご縁がなかったということで

 逃走してもまだ追いかけてこられた場合、ようやく戦闘に応じる。

 意外にも直接戦闘も強く、様々な流派の剣術を修めている。攻防ともに秀でているうえ、地上戦だけでなく空中戦も得意とする。どうせ人事担当だと舐めてかかると痛い目を見るぞ!


・リクルーター目線

 悪魔故に人を惑わす術に精通しているうえ、他者と関わる際は採用担当としての目線を常に持ち続ける。そのため、彼に対しては魅了や洗脳などの精神攻撃が一切効かない。


【容姿】

 濃灰色の髪に深紅の瞳の陰気そうな青年。前髪が長すぎて左目が隠れており、唯一見える右目には深いクマがある。着古したスウェットとジーンズの上に、カラスの紋章が描かれた立派なマントを装備している。頭の小さな角と腰から伸びる細いしっぽが彼を悪魔だと示している。


【性格】

 見た目のとおり、陰気でめんどくさがりな青年。常にローテンションで冷静沈着。あらゆるものへの興味を失ったような顔をしている。

 人間の心理の把握に長けており、相手を口車に乗せるのが非常にうまい。かつ観察力も高く、相手の適性を把握するのも早い。適性の高い人間は大胆にスカウトするが、用心深さも持ち合わせる。めんどくさがり故の要領のよさもあり、わりと理想的な人事担当である。

 今一番欲しいものは長期休暇。半年くらいダラダラ過ごしたいらしい。


 複数の世界をまたにかける犯罪組織の人事担当。リア様の世界の噂を聞き付け、召喚されたハンターの中から使えそうな人材をヘッドハンティングするためにやってきた。なお彼はこの上なく口が堅いため、主人公側には「複数の世界をまたにかける組織」以上のことは話さないだろう。

 既に結構な数のハンターが彼によりリクルートされているようで、ハンター減少によるトラブルが報告されている。(逆に逸脱者を別の世界に飛ばして脅威を減らしてくれるメリットも一応あるが……)また女神リア様に唾を吐くような言動が見受けられ、リア様ガチ勢の方々に追われている模様。

 ……とはいえ組織には金目当てで身を置いており、実は忠誠心はさほど高くない。もっと楽な仕事があればあっさりそちらに流れるだろう。


台詞候補:

「……そこのお前。退屈そうな顔してるな? こんなお掃除稼業より、もっと楽しい仕事があるぜ」

「ウチは福利厚生もしっかりしててよ。残業無し、休日出勤無しがウリのひとつなんだ。もちろん業務内容もお給金も応相談。つまりやりてぇ仕事だけ、やりてぇ時だけやれるってわけだ」

「ここはいい世界だよ。女神サマとやらが次から次へとカモを寄越してくれる。たまにチートっつうネギ背負ってるのもいるし、旨味がでかすぎるんだよな……諦めるには惜しい。惜しすぎる」

「くっそ、まだ追っかけてくんのかよ! 執念深い野郎! ……捨てるには惜しいけど今回は『ご縁がなかったということで』──てめぇごと縁を切る!!」


メタ情報:

 リクルーター悪魔。ハンターや逸脱者をスカウトしに来ている。主人公たちをスカウトしに来るか、他の誰か(NPCでも逸脱者でも)をスカウトするところに居合わせることで対戦できる。

 そんなわけで交渉特化のステ振りがされている。単純な話術に「悪魔のささやき」が加われば大体誰でも落とせる。落とせなければ蛇を使って落とす。人に流されやすい者、魅了・洗脳耐性や毒耐性がない者などは特にいいカモになってしまうだろう。

 スカウトに応じない等で交渉決裂した場合、即座に逃走する。交渉する前に相手が戦意を発した場合も逃走する。しかも爆速(といっても多分ハルカナッソスさん一味の方が速い)で飛んでいくため、飛行能力を持つ者がいなければ捕捉はまず無理だろう。捕捉されてはじめて戦闘となる。

 ……と、ここまで見ると「交渉特化か?」と思われるかもしれないが、コイツは戦闘でも強い。先述した通りあらゆる剣術を修め、攻防共に秀でた実力を持つ。おまけに空中戦も得意ときた。

 戦闘での弱点は「肉体は人間のそれと大きくは変わらない」ことだろうか。音速で飛び回っても平衡感覚を失わないなどの特徴こそあれど、耐久性や運動能力は人間(の中でもかなり鍛えている部類)の域を出ない。


 なお、今の組織より楽な労働条件を提示できれば味方化も可能。十分な金と暇を安全に確保できるなら「あ、やっぱご縁あったわ。よろしゃーす」位のノリであっさり寝返る。


【動向と顛末】

『U-17セントラル一最大絶命暗黒魔法少女武闘会』を主催。U-17の部に出場した大道寺真由美に目をつけスカウト……しようとしたところで、剣鬼ホノカの襲撃を受ける。ホノカたちとの交戦の末、敗北し投獄される。

(以下、ビト様作)

https://kakuyomu.jp/works/16817139557946491917/episodes/16817330650829486583

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