序盤を読んだ感触としては、「確かに恋愛要素はあるけど、恋愛ものと言えるほどその要素が強いのかな?」と思っていたのですが、最後まで読めば、作者がこれを「恋愛もの」と称した理由はよくわかりました。
冒険したり、戦争に行ったり、政治に首を突っ込んだりと、他の要素も盛りだくさんで、恋愛ものが主食じゃなくてもいけるんじゃないかなあとは思いますが。
私はいちいち「ゆうべはおたのしみでしたね」とか言う趣味はないので、2人の仲についてどうこう言う気はないです。
ただ、一見信頼できそうに見えるハンターは、冒頭ですでにドジって死にかかっていたことからもわかるように、実は抜けてるところがあるんですよね。
だいたい信頼していいんだけど、どこで抜けるかわからない不安定さが、この作品のスリリングなところなんじゃないかと思います。絶対的に信頼できる完全無欠なイケオジだったら、それはそれで安定しすぎて面白くないというか。
それに、ドジってくれないと怪我もしないし、ビビが薬師として活躍する出番も減ってしまいますしね。
前半が冒険ものだったのに対し、後半の展開がかなり変わったのは意外でしたが、必要なものをいくつか集める話は、やることがワンパターンになりがちなので、それを避けるためにも、大きく展開を変えるのはひとつの手なのかな、と読んでいて思いました。
なんとなく思ったのは、この作品のテイストに、竜と戦って倒して心臓を抜くというのは、そもそも合わないと思うんですよね。
薬の材料が列挙された時、私が気になったのはそこだったのです。この作品、竜退治の話になるの? と。
実は、作者自身が途中でそれに気付いて、どうやって心臓を手に入れるのか問題で困ったんじゃないかな、とか邪推してみたり。
作者からの返信
涼格朱銀様
エピローグまでのお付き合い、誠にありがとうございました!
他の方からも「思ってたより冒険してる」などの感想もいただいており、もしかしてジャンル替えしたほうが……?とか不安に思っておりました。
涼格朱銀様に納得していただけたようなので、とりあえずはこのまま恋愛ジャンルに居座ろうと思います。
私はハンターを完全無欠のイケオジとして描きたかったのですが、どうも上手くいかず、【毒、失血、氷結、火傷】等、あらゆるステータス異常を喰らわせてしまいました。
結構しょっちゅうピンチに陥ってるのに、彼が最後まで自信満々なのは少女漫画のヒーロー補正のような力が働いているためだと思われます。
涼格朱銀様のご推察の通り、ドラゴン狩りに困って4章はあの形になりました。
実はこの話は、コンテスト用にプロローグ部分だけの完結作品として書いたものなのです。
私たちの旅のはじまりだ!エンドってやつです。
その時は万能薬の材料には、ドラゴンの心臓は外せないなと思ったのですよ(ゲーム脳)
ちょっと強すぎて蘇生薬ができちゃうかもしれないけど、短編だしインパクトがある方がいいかなと深く考えずに書き上げました。
で、その後何故か、このビビとハンターの旅の先が読みたくて読みたくて、当然待っていても誰も書いてくれないので自分で書きました。
某「モンスターをハント」するゲームの如く、4つの素材は殺して剥ぎ取る物語になる予定だったのです。
しかしが書き始めてみたらまさに、この作品のテイストじゃないわとなりました。
手前の三つはどうにでもなるにせよ、ドラゴンの心臓だけはそうもいかず(何故その時点で素材を変えようと思わなかったのかも謎ですが)
あのような結末を迎えることになりました。
ふふふ、作者困ってるんじゃない?と、苦笑いしながら最後までお付き合いくださったのでしょうか。
ラストまでお読みくださって本当に嬉しいです。ありがとうございました!
編集済
読み終わってしまったー!
寂しー((((;゚Д゚)))))!
でもそれを補って余りあるラストのいちゃいちゃっぷり。堪能しました♡
ハンターとしても薬師としてもそれぞれ高い能力ながら、新婚夫婦としてはまだまだでニヤニヤ止まらんですよコレは!
ビビほんと可愛いし、どこか大人で子供なアンバランスさにときめきっ放しですよ私は!
だからいくらカッコよくてもハンターにはヤキモチ妬いております!
金欠ローグとはまた違うお話で、どっちも最高です!
素晴らしいお話、書いて頂きありがとうございます!
作者からの返信
ハマハマ様
読了とお星さま、ありがとうございます!!
ラストいちゃいちゃしましたが、まだ新米夫婦ということであんな感じで締めさせていただきました。
ビビは書いていても最後まで、この子はよく分からん……という不思議ちゃんでしたが、ハマハマ様をときめかせることができたのなら、なかなかの手練れなのかもしれません。
モノカキとしては、こっちが本流で、金欠ローグの方がチャレンジングな内容だったのですが、やってみたらどちらも楽しかったです。
たくさんコメントをいただけてとても嬉しかったので、また新しく長編に挑みたいなと、力を溜めておきます。
お付き合い、ありがとうございました!
運命の人に導かれ、幼年期から成年期につながる旅を経て、始まりの地に新しい一歩を踏み出す。
素敵な物語を締めくくる、爽やかなハッピーエンドでした!
ただ一人、妻帯者と言っていたゼペットさんの奥方、出世コースに乗っていたはずの夫が独断で辺境の閑職転任を決めてしまった御心境は、いかばかりか……(笑)
意外と、憑き物が落ちたようなゼペットさんとスローライフを満喫、皇后さまともお茶飲み友達に、なんて平和な世界があることを祈ってます!
作者からの返信
司之々
長い物語にお付き合い、ありがとうございました!
ぐるっと大陸を一周して元の場所に戻るというようなラストになりました。
ゼペットの奥方!!そういえば、突然夫が僻地へ行ってしまった形ですよね。
アニエス様はちょっと気の毒な終わり方だったかなぁと思っていたのですが、ゼペットの奥さんは全く気にかけていませんでした。
あの人を夫としている妻ですから、案外「亭主元気で留守がいい」と、単身赴任生活を満喫しているような気もします。
すごかった(語彙消失)
きっとハッピーエンドなんだと思っていましたが、これほどまでに濃密で、ファンタジクで、綺麗な物語とは思いませんでした。
高校生くらいを対象とした課題図書に選ばれるべきですね。
この物語があれば、少子化など恐れることはありません。
人を想う気持ちを思い出し、再認識し、その崇高さを体感したくなるはず。
ずっと二人と旅をしてきて、一緒にここに戻ってこれたこと、それがなによりも嬉しかったです。
素晴らしい作品を紡ぎあげていただき、心より感謝申し上げます。
作者からの返信
慧様(アッ、ウッカリ)
完結までのお付き合いと、たくさんのコメントをありがとうございました!
お姫様が助かって、めでたしめでたしを目指していましたが、おー、こういうエンディングなのかぁと、K様と同じく自動手記系の私は驚きの中迎えたラストでした(怖)
「こんな課題図書はイヤだ」上位にランクインしそうですが、少子化対策になりそうならば、ぜひ高校生に読んでいただきたい。
信じる、預ける、護る、そして愛する。人の尊い営みですよね。
最後になりましたが、読んだ瞬間カーッと顔に血がのぼるような素敵なコメントレビューをありがとうございました。真剣に照れて、しばらく床をゴロゴロ転がりました。
御礼と共に、金色の羊毛をノートで紹介させていただきたいので、もったいないけど残りを読んでしまおう。
大丈夫、まだK様の本棚にはいっぱい作品があったもの。
ギルバートさんが戦争から帰ってきた辺りから一気に読ませていただきました。二人が両想いになった時からもうハッピーエンドしか見えなかったので^^;
そして、見事なハッピーエンドでしたね。万能薬の材料を集める行程がファンタジー要素満載で楽しく読ませていただきました。
ビビちゃんはギルバートさんを助けるのに最終的には顔で決めたというエピソードがありましたが、きっと一目惚れだったんでしょうね。だから一人で寝られないと駄々をこねたと考えると、そのひたむきな想いに何だかキュンとしてしまいます。
素敵な物語をありがとうございました(^^)/
作者からの返信
大杉巨樹様
金欠ローグを読了後、薬師の方を応援していただいて「えぇっ!?」と思っていたのです。
なんというか、ローグが少年漫画だとすると、薬師は完全に少女漫画風味だと思ったので。大杉巨樹様、イケるくちですかとドキドキしておりました。
途中からラストまでの一気読み、とても嬉しいです。
仰る通り、ビビはハンターに一目ぼれして、そのままのテンションで約1年の旅を終えました。
だからって、一人で寝られないはどうよと思うのですが……ファンタジーなので!
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
お預けを……………食らった……………!!!!!!
悔しいですが仕方ない!!
このお話は……っ、なんと甘くたおやかなのでしょう!「その先」をいくらでも思いつく下衆な自分を殴り飛ばして下さいすみませんでした!!!!
えーと戯言はともかく、完結ですね!本当に素敵なお話でした!
二人の身分は最後、一体どうなるんだろう?といくらか想像を巡らせましたが、元の森に領主として戻る、は一ミリも思いつきませんでした。
もっと英雄として、救国の巫女として、担ぎ上げられるのかと思ったらなんと静かな幕引き。けど二人の会話の通り、これが二人の心からの望みなのかと思うと、イチ読者はにっこりすることしか出来ません!
昨日からの一気読み、ハート、コメント爆撃、大変失礼しました。最後にこの素晴らしい物語をもっとたくさんの人に勧めるべく、最強のレビューを練り上げて放り投げてシメとさせていただきます。
本当にありがとうございました!!
作者からの返信
葦空 翼様
お預けラスト、ごめんなさーーーい!
悩んだ末に、朝チュンにはできませんでした。「その先」をどうぞいくらでも想像していただけたらと思います。
まつりあげられこそしなかったハンターとビビですが、これからのナナムス王国に巻き込む気満々のマクシムにより、きっとのんびり暮らす……とはならないのだろうなとは思います。
一気に読んで下さり、こんなにたくさんのコメントをありがとうございました。これが一日で書かれたものだということを知れば、後進の方々は息を呑むことでしょう。
素晴らしいコメントレビューもいただいて、自分が読みたかったから書いてみたというこの作品を、世に発信して本当に良かったと思いました。
本当にありがとうございました!
大団円!
よ、読み終わってしまったー!
今まで溺愛というジャンル?にはあまり触れてこなかったのですが、この二人の関係性は愛し・甘えるだけではなく、お互いに愛情や信頼を深く深く寄せて大事に支え合っていて、すごく良かったです。胸に迫るものがありました。
ストーリーやキャラだけでなく、竹部さんの書く文章にも好きなところがいっぱいで、本当にたくさんの部分で楽しませていただきました。所々に散りばめられた茶目っ気にも、すごくセンスを感じます……!
素敵なドラマ、冒険をありがとうございました!
作者からの返信
きみどり様
お読みくださってありがとうございました!
自分の読みたいものを書こうという動機で書いた物語なので、ビビとハンターの関係を良いと言っていただけると、本当に嬉しいです。
しかも私の文章に好きなところがあるなんて……もう、喜んじゃいますからね!
お星様までいただいて、本当にありがとうございました。
完結おめでとうございます!
終わってしまった寂しさはありますが、余韻が心地よい終わりでした。
全体に構成のまとまりがよく読みやすかったです。
メインの二人以外も魅力的で、特にマクシミリアンが好きでした。
ビビが名前を呼べなかったのは、恥ずかしいからだったのですね…!
あんなに積極的なのに。可愛い。
この先も二人で甘々な生活を送ってほしいと思います。
近況ノートの「ビビを納得させられないと、話が進まなくなる」これが分かりすぎてめちゃくちゃ頷いてしまいました。(笑)
キャラクターがはっきりしていると、物語の都合で動いてくれないので、悩みますよね…!
最後までお疲れさまでした。
今後も執筆活動を楽しんでください!
作者からの返信
谷地雪様
2章の最後から、延々とハンターの名前呼ばない問題を引っ張って申し訳ありません!(土下座)
町ごとに名前を変えてるから、呼び名がブレると混乱するかなとか、ビビに年上の男性を呼び捨てにさせると違和感があるとか、諸事情はあったのですが……。実は恥ずかしくて呼べないという設定はありませんでした。
なのでハンターに「恥ずかしいんだろう」と言われて、私が一番「えー!?」と驚いたんです。
ノートの方も読んでいただき、分かると言って下さったので、「我の強いキャラは、作者にまで内心を見せてくれない」にも「分かるよ」と言ってくださりますでしょうか……。
マクシムも好きと言ってくださって嬉しいです!
初めてのレビューも本当にありがとうございました!!
二人で、ゼシカの森に帰れてよかった。
でもそうです、ずっと「ハンター」なので、読んでいても本名なんだっけと自信がなくなるぐらいでしたよ。
ギルさん、なんだかんだと頼まれて旅に出て、ビビを泣かせそうだなあ、とか思いつつ。ひとまずの幸せに、お慶び申し上げます。
でも、最後まで焦れったい。
自制心ありすぎです(笑)
作者からの返信
トリ様へ
最終話までお付き合いくださってありがとうございました!
実は直前まで、ゴナスの街の高台に海の見える家を買うエンドと揺れていたりもしたんですが、ゼシカの森に落ち着きました。
私も、今だぞ、今がチャンスなんだぞってだいぶ煽って書いてたんですが、ハンターの自制心の勝利でした(笑)
読了しました!
とっても楽しく拝読しました〜!面白かった(*'ω'*)
全然名前呼んでくれないなぁってハンターさんは思っていたのですね。名前呼ぶのが恥ずかしいのに先は求めちゃうビビに笑いました(笑)
>「それが届いたら、琥珀が溶けるほど泣かせて、声が枯れるまで名を呼ばせてやる。楽しみにしているといい」
ここ…!!とても良きです…!!!ハンターさんが年上だからこそ、このセリフの破壊力が倍増しますね。
二人の旅を最後まで見届けられて幸せでした(*´꒳`*)
作者からの返信
浅川瀬流様
素敵なコメントレビューをいただいて、感激しております。
ありがとうございます。
ビビがハンターを名前で呼ばない問題は、自分でも書きながら「何故だ……」と思っていたのですが、ラストまでひっぱってオチとなりました(笑)
いつの日かビビは、声が枯れるまで名を呼ばされる日が来るのでしょうか、彼女のことですから、喉に良い薬とか作って万全に対策してきそうな気もします。
長い旅にお付き合い下さって、本当にありがとうございました!