第6話 女友達と会長の関係
「え?どうして会長がここに?」
どういうことだろうか?この家には俺と花音しかいないと思っていたのだが。どういうわけか会長がいる。
というか犯罪スレスレのことをしているような気がするのは俺だけののだろうか。
「何でってそりゃあ私があなたと会いたいって願ったからに決まってるじゃん。愛は命より重しって言うでしょ?」
「でしょ?っていっても俺そんなこと聞いたことありませんよ」
「あれー?私の家ではよくお母さんがいっているんだけど、もしかして違った?」
どんな教育をしているのでしょか?会長のお母さん。子供が変なふうにヤンデレ化しているんですが。
そんなことを思っているとき、花音が口を開く。
「雫姉さんなんか面倒なヒロインキャラみたいな性格してるんだけど今すぐやめたほうがいいよ。妹として恥ずかしい」
そんなことよりもさっき花音から出た姉さんという言葉に俺は頭で理解するのに時間がかかった。
少々混乱したが俺は花音に聞いてみる。
「姉さんってどういうことだ?」
「ああ言ってなかったけ?どうりで混乱しているのね」
そういってニマァと嫌な笑みを浮かべる花音。どうやら狙ってやったようだ。少々癪だがそんなことが気にならないと言ったら嘘になるがそんなことよりも会長と花音の関係性が気になった。
「まあ一応本当の姉妹ではあるわ。ただ色々とあってい今は法律上は家族ではないってことになっているの。それに私と雫姉さんはそこまで顔とか似てないからね」
「まあ色々とあったけど家族ではあるんだな」
「まあそういうこと。別に私達は仲が悪いわけではないからね。色々について所々端折って説明すると、もともと私達は本家で暮らしていて姉さんは跡取り娘、私は姉さんのスペアだった」
「ん?だったって今は違うのか?」
「ええそういうこと。私はスペアだったのだけど、一時期会社の経営が安定しない時があってね。その時家を存続させようと、一番信用できる分家に預けられたの。今は経営が安定しているからいいけど当時は本当に大変でね。姉さんは毎日おえらいさん達に頭を下げに行くわ、お父さんたちは連日海外で調整しに行くわって大変だったのよ。で、その時もし次おんなじようなことが起きたらってことで今も養子としての生活をしているってわけ」
大企業のお嬢様でも楽なことだけではないってことだよな。なんて生きづらい世の中なんだろう。
「まあつまり蒼くんには私と結婚しない理由がなくなったわけ」
どうしてさっきまで色々とあった謎が解決してスッキリとしたのに会長は雰囲気を壊すようなトンデモ発言ばっかしてくろのであろう。
「どういう考えでそうなったんですか?」
「え?家族挨拶を済ますってことだけど」
「それって普通親とかにじゃないんですかね?」
「だって私がもう済ましているし」
「は?一体なんてことしてるんですか?というかあったんですか?親に」
「まあ嘘だけど。ちょっと昔に交流があっただけ。だから………。それよりも花音これからも蒼くんの監視よろしくね」
そう言って俺どこか見覚えがあるというか懐かしさがある笑顔を向けてくる会長。
途中なにか言おうとしていたが一体何を言おうとしていたのだろうか。それについて聞こうとしたが、あのとき会長が見せた表情はまるで俺の……………死んでしまった姉さんの表情に似ていた。
そこで俺ははっとする。
思い出すな。俺はもうひとりじゃない。こうやって会長や花音だっている。だから、だから…
「顔色が悪いけど大丈夫?」
そう言って花音が俺の顔を覗き込んでくる。その声が俺を一気に現実に引き戻す。
「ああ別に気にするな。ちょっと頭が痛くなっただけだから」
今の俺の状態ではこう返すことが精一杯だった。そんな俺の考えを見透かしたのか。
「そう。ならちょっと一人で休んでおくことね。私達もう帰るから。ほら雫姉さん行くよ」
そう言って会長の首根っこをひっぱていく。えーなんでーって言いながらも花音に引きずられていく会長。少なくとも今は花音に感謝するしかなかった。
どうしてこうも過去っていうものは今を縛るのだろうか。
少なくとも今は会長の顔を見たくなかった。
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投稿期間が何日も空いてしまって申し訳ございません。
言い訳をさせていただくと勉強、部活、原神が忙しかったからです。
といってもどうしても執筆時間をとることが非常に困難な状況にありまして当分投稿ペースが遅くなることはご了承ください。
まあということで本編に触れていくととりあえず一章は終わりました。短くないっておもうかもしれませんがそこまで一章は重要ではありません。次の話からは2章になります。
追伸
フォロワー数1000人突破しました。(^O^;)
まさかここまで伸びるとは。(^_^;)
あと鍾離先生引けました。
【40000pv感謝】彼女ができないって女友達に相談したら生徒会長に襲われたんだが(3話以降内容変更あり) 亜羅羅 @koppe1571
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