消失

白田

嫌悪感

小学4年生のとき、クラスの子にちょっと面倒な子がいた。

名はなんと言っただろうか。


まあこの際そんなことはどうでもいい。


4年生にもなるとだんだんクラス内に格差みたいなものができてきて、いわゆる「陽キャ」「陰キャ」の間に溝があった。



勘の鋭い人はそろそろ僕の口調だとかでわかると思うがもちろん僕は陰の者だった。


その面倒なやつというのは女子で『誰にでも優しいです、みんな大好き!キュルン⭐︎』みたいな感じの子だった。


顔は可愛い、性格はいい、なんていい子なのかしらね。なんて保護者達から聞こえてきそうなクラスの核みたいな子。


陰の僕とは無縁の人物。

一生関わることはないだろう、っていうか関わりたくない。


僕の小さな願いは粉々に踏み躙られることになった。

社会の授業のグループワークのメンバー編成で一緒になってしまったのだ。



まあいい。

最低限の課題をクリアできるだけの会話さえすればいいのだから。



だが僕はこの時忘れていたんだ。

彼女は&‘‘クラスみんな大好きちゃん‘’だということを。





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消失 白田 @kon_56n

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