VTuberの姉を持つ陰キャの俺が姉の真似でVTuberになると大人気になりすぎてモテまくるんだが?〜そして何故か事務所のライバーもどんどん好意を寄せてくるので怖い…〜

@takerouuuu

プロローグ

おかえり」


鈴を鳴らしたような声で話してくるのは俺の姉貴である。


「おう〜ただいま戻りやしたー」


気だるそうに言うと俺は全身溶けたようにソファに座り込んだ。


「あれれ〜?もしや隼人くんは学校の人と会話したからこんなに疲れているのかなー?」


姉貴は少しニヤニヤしながら俺を見下した。


「うるせぇな!そうだけどよ!」


くそ!反論が出来ねぇ。


高二である俺はこの歳になっても人とまともにコミュニケーションをまともに取ることが出来ねぇ。


だが


それには心当たりがある。中学の時俺は好きな子が出来、結構いい感じだと思い、勇気をだして告ったが、こっぴどく振られたため、俺はショックで心を閉ざし誰とも話さなくなったのだ。


「ふーん。まぁまだ若いんだし、頑張って会話できるようにね〜


だるそうな猫撫での声で言うと冷蔵庫からエナジードリンクを取り出し…俺に向かってドリンクをフリフリしながら言う


「じゃあ私これから仕事な・の・で♡」


姉貴の仕事と言っていいのか分からないが今流行りのVTuberである。


しかも姉貴は人気の部類に入るVTuberなのだ。

YouTubeでのチャンネルの登録者数は120万を超える程である。ネットでは親しみを込めてチャイチャイと呼ばれている。

俺はそんな仕事に生き生きしている姉貴を尊敬している。


何かに夢中になれるのは素晴らしいことである。

それなのに俺は未だにショックから立ち直れずあの日から止まっているまま…


俺は顔を曇らせる。


そんな顔を姉貴が見ると目を細めながら手に持つキンキンの冷えた缶を俺の頬に当てる。



「冷たっ!何すんだよ!」



少しムカついた。だけど姉貴の次の言葉には呆然とさせられる。


「実は私隼人をVTuberとしてうちの事務所に応募したんだ〜来週の日曜日に会社で面接あるから行ってきてね〜」


俺と姉貴の両者の時間が一瞬止まったかのようになる。


俺は姉貴の唐突の爆弾に反応出来なかった。


暫くすると…


「はああああああああぁぁぁっ?俺みたいなコミュ障のやつがVTuberになるのか?!」


姉貴は嬉しそうに笑う


「うふふ、隼人くんなら絶対になれるよ!だって」


姉貴は俺の目を見つめ続けて言う。


「うちの弟だもの。」


こうして俺はVTuberの面接を受けることになってしまった…


これが伝説の大人気VTuber幻夜の初めてで小さな1歩であった




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