第33話 The End
その日から、世界のすべての電気を使用する物は機能しなくなり、人々は通信手段などを失った。
新たに電気機器などを作っても電源を入れれば何かの影響により機能しなくなる。
でも、その影響が全世界に広がるには若干の時間があった。
前のパソコンは壊れてしまったため、買い置きしておいたパソコンでこれを書いているが、これがいつ使えなくなるかわからない。
僕があのゲームをやったからいけないのか? まさかそんなはずはない。僕があのゲームをクリアした日がたまたま重なっただけで。
……ゲーム会社の陰謀? 何人にあのゲームを送ったのかわからないが、あのゲームをクリアしたらこういった現象が起こるようにしてある。
そんなことをする必要があるのか? 電気機器が使えなくなるとゲームの映像を映し出せるものがないから、ビデオゲーム自体もなくなる。そもそも、それすらも機能しないだろう。
画面に映し出して遊べるゲームがなくなると、電気機器なしでできる、ボードゲームやトランプなどといったモノをするようになるだろう。
それがつまらないというわけではないが。
ゲームに限ったことではない。冷蔵庫や洗濯機なども同じように使えなくなる。
僕はエラアが言った言葉を思い出した。
『この世界を破壊しに来た』
まさかそれが、現実に起きているということなのか?
なぜゲーム会社は僕にゲームをするように依頼をしたのだろう?
僕がゲームをする理由……。
そうか、僕が選ばれたのはゲームを最後までプレイしてくれるとわかっていたからだ。友人は僕を知っている。
どんなゲームでもクリアしたい。その気持ちが強かった僕は結果、あのゲームのエンディングを見てしまう。
それが引き金になり、この現象が起こった?
僕が適当にキャラを作り、適当に話をつけ足していった。
ゲームを真剣にプレイしようとしても、どこか緩い気持ちがある。手を抜いてしまう気持ちがどこかにあった。
それはゲームだからということで。
……大体、何で適当に作ったキャラが自分たちのいる世界は作られている世界だって思うんだ?
キャラの過去を作らなかったのがいけないのか? つまり生い立ちを事細かに書かなかっただけで。それを設定していないから、キャラ同士その過去が存在しないという共通点を持ってしまう。
たったそれだけで、どうして自分たちの世界が作られていると気づいた?
あまり深く設定を考えずにキャラを作ったのに、なんで?
確かにあのゲームの中にはキャラたちが不自然だと思ってしまう現象が多々あった。でも、それに遭遇したとしても思い過ごしだとキャラたちはなぜ思わなかったのだろう。
過去がないという共通点があったからといって何でたまたまとか偶然だと思わずに、この世界は作られていると思ったのだろう。
そう思わせないようにするには、僕たちのいる世界みたいに、事細かに設定しないといけなかったのか?
そんなことはできない。それは時間がとてもかかってしまうから。作ったとしても、どこかしらに抜けている部分が出てくるだろう。
完璧に作れるわけがない。
キャラひとりを作ってそのキャラの過去を完璧に作ったとしても、次はそのキャラを産んだキャラの過去を完璧に作らなければならない。
それがずっと続いてしまう。
もし現実に過去の記憶がない人たちを集めて、その人たちが寝ているあいだに、人がいない、どこか見知らぬ場所へ置いてきた場合。私たちが何でここにいるのかってことくらいは思うだろう。
そこに集められた人たちが、話し合って、お互いが過去の記憶がないことを知ったとしても、自分たちがその共通点によって集められたと思うはず。
過去の記憶がないから、この世界は作られているなんて思わないだろう。
万が一、その中の誰かひとりが『私たち全員の過去の記憶がないからこの世界は作られている』と言ったとしても。混乱しているんだとか何か組織ぐるみの犯行だとか言うだろう。
相手にしないはずだ。
ましてやそれを作り操る者がいるなんて。
例えば世界中の人を一か所に集めて、そこにUFOが降りて来て宇宙人が姿を見せても、疑う人が出てくるだろう。
全員が目撃しているのにも関わらず、確実にそこに存在しているのに、何かのイタズラとか映画の撮影などと思う人が出てくるはず。
現実にありえないからということで、それを信じたくないと感じてしまう。
たしかウヨネが言っていた。恐怖心は真実を遠ざけると。
明らかに事実だとわかっていたとしても、恐怖心により、それを認めたくないという思いがでてきてしまうんだ。
だがウヨネたちは違った。ゲーム内にある違和感を覚えて、その真実に近づこうとしてきた。
なぜそんなことができたんだ?
キャラたちの性格の問題なのかそれとも制作側の裏設定みたいなものなのか&からないが。
もう一度あのゲームをやろうとしてもできない。でき#としてもする気はない。それに、もうあのゲームは送り返してしまった。
もしか?たら、あのゲームはクリアしてはいけなかったのか?
途中で止めていればこんなことに*ならなかったかもしれない。
エラアが言っていた『私を消したかったら、電源を切ることだ』と。
今思えばそれは最後の警告だったのかもしれない。
でもそんなことはできない。僕はゲームを最後までしてしまう。
ゲームはコアを破壊してゲームクリアとなった。何のコアだかわからないが、それが主人公によって破壊されて%NDを迎えた。
ただそれだけ。
この世界を破壊とはいったい……。
バグり始めてきた。このパソコンももうじき機能しなくなるだろう。だか+、少しでも書き記して置かなければならない。
僕が%のゲームをクリアしたから?んな現象が起きたのかもしれないから。
突然現れたゲームの中*キャラが何で世界を破壊しようと考えるんだ?
あのゲームのクリアと全#&が機能停止しているのは関係のないことだ。だから僕は関係ない。ただあのゲーム&クリアしただけ。
それが全世界の電気機器の内部?#と何の関係もないはずだ。
だがそれでも、僕が関係%ていると思わざるおえないことが僕の耳に届いた。
買い物をしに出かけたときだ。店のカウンターには行列ができている。レジや電卓などが使えないため店員がひとつひとつ紙に書いていかないといけない。計算やレシートなどのために。
そのときに耳にしたことだ。
それは『エラア』という言葉だった。
停電する前&不気味な少女がスマホやテレビなどの画面に出て$#という噂が口づたえに広まっていた。
いやでも思い出すあの少女の不気味な笑みは、ゲームキャラなのかそれとも何かの呪いになのか%からないが、僕が直接関係しているのは明らかだ。
それを知っ#警察などは僕を逮捕しに来るのだろうか。それともあのゲームを開発したゲーム会社を家宅捜査するのだろうか。
今は原因不明の出来事ということで、それ専門の機関などが調査を行っているようだが。
いつ僕を逮捕&に来るかわからない。僕*それに怯えながら生活をしていかなければならない。
この現状になるまでがゲームなら、もう一度ニューゲームをしてもうこんなことを起こさないように真剣にやるつもりだ。
だがもう遅い。僕は負けたんだ。僕が作ったゲームキャラに、僕自身が。
その少女が言ったエラアという言葉から、&%#ウィルスと人々が呼ぶようになり、それは後にエラア・パンデミ%&と*?$。。。
エラア~ゲームプレイヤーと戦うキャラたちの覚醒~ おんぷがねと @ompuganeto
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます