学校一の美少女に一目惚れしたら俺の人生が変わりました

まる

第1話 一目惚れした瞬間

俺、青山翔平の通う私立星城高校には美少女がいる

神崎姫華。黒髪ストレート、キリッとした目元、すっと通った鼻筋、ぷっくり唇。

ついでに毒舌と特殊性癖にはストライクな女の子。

俺のタイプはショートボブなので神崎は全くもってタイプではない。ついでに俺はMじゃな いしな。

んな事より、神崎はすげぇんだぞ。学校のM男達が罵倒される為だけに、告白しに行くんだ。

最近では無視されることすら快感に覚えてわざわざ教室に出向くやつまでいるらしい。

まぁ、そんだけ神崎は人気ってことだ。

ってなふうに脳内で語っていると一緒に廊下を歩いていた友人 平田敦が声をかけてきた


「おい、神崎だぞ」


おい、神崎だぞってあいつはYouTuberか何かか。


「ほんとだ、相変わらず可愛いとは思うけど俺はタイプじゃないし、そもそもあぁいうタイプって家の鏡の前でうふーん、今日も私は可愛い!!どうして私は生まれてきてしまったの。。。私はなんて罪な女。いたいけな鳥。とか言ってるんだよ。」


「お、おい、翔平やめろ」


「ん?」


青ざめた顔で敦が囁いてくる。やめろ、男の耳元囁きASMRなんて聞きたくない。


なんて思ってると鈴を転がしたような透き通った声に少しだけ怒気を侍らした声が聞こえてくる。


「なんか言いましたか?青山くん。よく聞こえなかったですけど、もう1回言え」


キャラ崩壊してるやん。いや、別に毒舌だし崩壊してないのか。

ってか聞こえてたんか〜、にしてもなんでこんなに興奮するんだろ。

美少女の怒った声ってこんなに興奮するんだ〜。

ってか神崎可愛いな〜、なんか一周まわって好きだわ。え、まじ?嘘やん


「早く言ってくれませんか?」


やべぇ、好きだと自覚したらまともに顔見れねぇ、ってか上手く頭が働かない。うへぇ、好きな子にこんなに詰め寄られてめっちゃいい匂いするしーあかん、死ぬ。


「好き〜神崎好き〜」


なんて言葉を発してしまった。まぁ、俺は今絶賛壊れてるんで恥ずかしさとかないんだけど。


神崎の方は違うらしい


「は?きしょ。あれだけ偏見で人の悪口をいぅておいて告白ですか?生物なのか疑いたくなりますね、あぁ、変態ですもんね蔑まられて、問い詰められて興奮しちゃう変態ですもんね、生物じゃなくてカナブンですね。さようなら。」



妙にハッキリ聞こえたその言葉に俺はまた興奮してしまった。

そして俺の家の家訓を思い出した。ひとつしかないけど



好きなやつが出来たら絶対に諦めるな


昔親父がそう言ってた。諦めてたまるか。

燃えるじゃんマイナスから始まる恋愛バトル

絶対に落としてやる。そしたら神崎に罵倒されながらデートできるのか。ニヤニヤ



「翔平キモイな。」


敦からも罵倒されたが


「殺すぞ」


男から罵倒されても興奮はしない。



そう、一目惚れから始まりしかも好感度マイナスから始まるラブコメの幕開けだ。

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