第3話 小説への作者の立ち位置
しかも、私はこういうWeb小説の王道的な作品は、避けて読んでこなかったのだと思いました。
理由は単純。
私の脳が、思考が幅をきかせる頭でっかちの前頭葉仕様になっているから。そのため、感情が優勢の後頭葉仕様である王道の、Web小説には馴染まない。
私も小説ではなく、エッセイならそれでいいんです。
ノンフィクションなどは、むしろ書き手の感情が伝わってくるほど、リアリティがありますし。
小説で読者がストーリーに、のめり込む。
主人公に感情移入して小説を読むのは当たり前。そのために読むんです。
ですが、Web小説では作者まで、主人公に憑依してしいるのかもしれません。でなければ、気持ちをここまで膨大に書けません。
作者も自作の主人公になりきって、ドラマティックな恋愛なり、スリリングな冒険なりを体験している感じです。
だから、Web小説は読んでも書いても楽しくてワクワクするアトラクションなのかもしれません。
私は作家は、もう少し中立的な立ち位置で、ストーリーにも作中人物にも接しているのかと思っていたんです。
それなのに、むしろ作者の方が率先して入りにいっている。
たぶん、Web小説では読者も作者もストーリーに
そのためにも、視点も冒頭から完結まで統一されていることを、求められます。
視点が切り替わるたびに、主人公になっていた読者や作家自身のワクワクも、中断されてしまいます。そのストレスをNGとするため、なのでしょう。
だからこそ、どの小説に対しても客観的な視線を向け、その心情も上から目線、つまり神視点で書いている。
そんな私の書き方では、読者は主人公になりきれない。
実際、私は自分の小説の中で主人公が今、何を感じたり思ったりしているのか、ここまで書いたりしなかった。
つまり、私は小説の傍観者。
自分が主役であるかのようなテンションでは書きません。となると、読者も主人公の気持ちになりきることができないのかも。
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