昭和の不良が異世界で陰ながら活躍する話?

 ぶっきらぼうで誰に対しても不遜、権力にも女性にも一切媚びる事のない古き良き硬派な不良が、そうした手合いに慣れてないお嬢様方と日々皮肉を言い合いながらひっそりと牙を研ぐ話です。

 高貴なお嬢様がいっぱい出てきますが、彼への反応は両極端。
 無礼者として冷ややかに人間以下の獣と見下す嬢もいれば、何者にも尾を振らない彼の孤高ぶりに惹かれる嬢もいる。
 主人公が最初から強いわけではないというのもミソで、彼の物理的な強さの変移と、彼女たちの態度の差を見て取れます。

 主人公が弱い時は手を差し伸べ、彼が強くなってからは彼の態度を時に許し、時に窘め、そして時に上手に甘える。

 花ケ崎嬢は本当に魅力的なヒロインです。