第61話 おしまい
魔族側と人間側の交渉が始まった。
結局、今現在の境界を維持しながら、お互いが攻撃を仕掛けない。
大まかにそう決まった。
これからは戦いで無くお互いが話し合い対話して決めていくそういう骨組みが出来た。
魔族側に嫌われたと僕は思っていたが、
全部の攻撃を正面から仕掛けた事でそうでも無かったらしい。
「魔族は強さが全て」そういう面がある。
決闘中に後ろから攻撃した、それを魔神王が行った事実がある以上魔族的には僕は被害者扱いだそうだ。
まぁ、助かるけど。
そして、今回の手柄で僕は領地を貰った。
場所は、魔王の森の近くの土地だ。
多分、魔族の監視も仕事に含まれると思う。
冒険者ランクはオリハルコン級で、貴族としての地位は子爵を貰った。
王様は侯爵と言い出したが新参者がそんな者になったら絶対に良い事は無い..だから下げて貰った。
僕の領地には
平城さんや塔子さんが補佐として来てくれた。
ギルド側からはソフィさんやルル先輩やメメ先輩が来てくれた。
だけど、これから先、冒険者ギルドは無くなる事になったので他の仕事を考える必要があるかも知れない。
ミラさんも誘ったが、この辺りでは通用しないと断られてしまった。
「さぁ、さぁ飛び込んできて良いんですよ?」
「約束ですからハグしましょう!」
平城さんや塔子さんは僕に会うといきなり手を広げた。
よく考えたら、あの時は勢いで凄い事をしてしまったもんだ。
そのままハグすると...
「「結婚して下さい」」
二人から告白を受けた。
何がなんだか解らない。
僕にとって二人は高嶺の花で絶対に手が届かない存在だった。
僕が黙っていると
「裸よりはしたない状態でハグしちゃったんですよ?」
「あの時は私もついハグしちゃったけど、裸よりすごい状態でハグしちゃいました..責任とってくれます?」
確かに、彼女達は裸の状態から更に皮が1枚無かった。
そう考えれば..そうなのかな?
まぁ良いや..手が届かないそんな子からプロポーズ受けたんだから
「僕で良ければ」
これからの世界ではもう、僕や勇者も戦う事は無いだろう...
こうして僕の冒険は終わった...
【石のやっさん旧作】僕は「勇者」じゃなくて「ゆうしゃ」なんだ。 一人だけ違う異世界転移物語。 石のやっさん @isinoyassan
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