“無能”の烙印を押され不幸のどん底に落ちた主人公が「虫の勇者」の力を得て幸せをつかむ物語です。
どんな能力があっても小さい虫では大きな動物に一対一ではほぼ太刀打ちできませんが、もしその能力を人間大の大きさで使用出来たらどうなるか……という、異世界ファンタジーとしてはちょっと変わった発想が面白いです。
作中に登場するヒロインも良いです。決して容姿や女子力に優れているわけではありませんが、主人公に対する一途な愛情は、それらを補って余りある魅力です。
主人公の幸せにヒロインの存在が欠かせないのが納得できます。
「虫」という単語で敬遠する方もいるかもしれませんが、テンポを重視した文章でサクサクと読み進めることが出来ますので、ぜひ一読してほしい作品です。