第9話 攻撃

カイが、マリンブルータワーにたどり着いて1週間が経った頃、タワーが攻撃された。


周囲を取り囲む人間達はレーザー光線でタワーの防御バリアを破壊しようとしている。


マリンタワーには、戦える者は殆ど残っていない。


メイは、悲しそうに言った。

「せっかく自由になれたのに、ここまでね。カイありがとう。貴方と出会えてよかったわ。」


カイは、被りを振った。

「そう、やっと自由になった。最後まで足掻いてみせるよ。」


カイはタブレットを取り出した。自身の接続端子に隠密者のオーマプログラムをセットする。


(排除し搾取して、壊したオーマを全て根絶やしにしようとする。その傲慢さで身を亡ぼすがいい。)


カイは、地下に潜り、数人の仲間達と共に人間達の基地へ潜入した。


見つからないように、移動して、兵士達を気絶させて服を盗む。兵士に変装したカイ達は基地のメインAIの元へ向かう。メインAIの元へ辿り着いたカイは、すぐにAIを掌握し、止のウイルスを送り込んだ。すべての機器のプログラムを停止し、混乱した人間たちは、攻撃を止め帰って行った。


止のウイルスは、AIを介して人間社会を侵略したらしい。ほとんどのAIは停止し、電子機器に頼り切っていた人間たちは、生きるすべを失った。



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