DVというテーマ的に、すごく重い。インタビュー形式で進行する流れだが、実際の経験としか思えない内容には、頭の中で作り上げただけでは(おそらく)絶対に出せない重みがある。取材や調査をかなり綿密にされたのだろう。DV問題に興味のある人には読んでみてほしい。だがDVや虐待などを経験して苦しんだ人は、フラッシュバックを起こしてしまいそうだという懸念もあるので、無理にはおすすめしない。時折絶妙に織り込まれる、両者の漫才がクスッときて、貴重なオアシス。作者様ご自身によるキャッチコピー「まだ死ぬな。一人で生きろ」…ラストまで読み終わった瞬間、ずしっと来た。