第11話  保護猫No10 Part2

 自室に戻り又続きを書き始めてた、一時間ほど経つと又茶太を呼ぶ声がする又ベランダに誰か連れて来たのかとベランダ覗くと先住猫質と日向ぼっこしてる、二階に居る事を伝えると御飯だから連れて来いとのモドキの命令、気持ち良さそうにしているのに可哀相だが抱き上げて一階に降ろし御飯の時間。猫のおまけで俺も朝飯、でも何か違和感があるんだ、何だろうか?。

(。´・ω・)?


 よくよく考えると上の娘はシフト制で早番、既に勤務先に出発してる。下のはテスト明けの開放感で遅く迄起きていたらしく未だ爆睡中…、だとすれば誰が茶太を二階に連れてったんだ?、連れてった本人が探す訳が無いし…、連れて上がったのを忘れてたのか?。

(・・?


 朝食を済ませ本日は何の用件を押し付けられるんだろう…、等と考えニュースを見ていた。


 暫くして階段の方から何かを叩く音がする、何の音だ?、外で近所の方が何か作業してるのか?、手にしていた珈琲入りのマグカップを置き階段に向かうと信じられぬ光景が在る、階段の踊り場で次のステップに昇ろうとする茶太が居る。


 モドキを呼び其の姿を見守る、一段一段ゆっくりと、でも確実に登っている、そして最上段を上りベランダへゆっくり進んで行く…、動か無い左脚が段差に当たる其の時に叩く音がしていたのか…。


 茶太にとっては此の階段を昇る事が夢だったんだろう、何時も階段下で先住猫達を見上げていた、昇ろうと前脚で挑戦しては失敗して転んでいた、でも翌日には又挑戦してる、其れを見兼ねて怪我をしない様に階段下へ厚手の足ふきマットを置いていた、やはり前脚FFだけで昇るのは無理だったのだが、でも挑戦を止めない茶太、其の日其の日に無理だからと手助けを求め鳴き出す迄は…。


 前脚だけでは勿論昇れない、其れは同じ、茶太は小さな挑戦を止めずに続け三輪駆動三本脚を体得し、階段を制覇し先住猫達と同じベランダへと辿り着く。


 普通の猫達比べれば拙い歩み、動かぬと病院で言われた右後脚では在るが、確かに本猫の意思で脚を動かし初める。


 此の時思い出す、病院で『壊死してる訳じゃ無い、血が通って温かい両脚だから断脚しない…』と断脚を頑なに拒んだモドキ、頑なに挑戦し続けた茶太の勝利だな。


 何故ならモドキも障害で幼い頃に断脚と病院で言われ、セカンド、サードオピニオン迄受け、リハビリとホンの僅かな装具を使い両の脚で今迄歩んで来たからの選択だと思う…。


 左後ろ脚は今も動かせ無いですが、三輪駆動三本脚で毎日階段を昇りベランダで寛ぐ茶太、逞しい物で今では下りをバイクのジャックナイフの様に後脚を宙に浮かせ、私より速く駆け降ります、ホントに逞しい猫ですよね。


 今も朝と夜のリハビリと排泄介助は続いてます、左脚は改善の兆しは在りません、でもゆっくり移動する時は前両足と右の後ろ脚使い立って歩いてます、相変わらず逃げる時はFFですが…。

 動かぬ左後ろ脚は毛艶も良く肉球もピンク、爪も伸びて爪切りしてる温かいんです動かなくても、何より当猫自身が丁寧に毛繕いしてるんです、自分の脚だと解ってる…。


 なので体に負担や脚に異常が無い限りは此の儘で良いと思ってます、何時か又四本脚四輪駆動で駆ける日が絶対来ないとは言えませんからね…。

(=^・^=)フフフ・・・







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猫の下僕の下僕 JOY POP @da71v

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